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残土の計算方法ほぐし率・締固め率の使い方と埋戻し・盛土・砕石の量、運搬台数の出し方

残土の量は、掘った土の量(地山)から埋め戻しに使う分を引き、運ぶときに土がほぐれて増える分(ほぐし率 L)を掛けて出します。この記事では、国土交通省・農林水産省の積算で使われている土量の変化率(L・C)をもとに、土間のすき取り、ベタ基礎の掘削と埋戻しの計算例、盛土に必要な土の量、運搬の台数の出し方、砕石の量までをまとめます。

残土の計算は「地山・ほぐし・締固め」の3つで考える

地山1m³を掘るとほぐれて1.20m³になり、盛って締め固めると0.90m³になる(砂質土の例)
土の量は状態で変わります。L・Cはどちらも地山の量に掛ける倍率です。

土は、掘る前・掘った後・締め固めた後で体積が変わります。積算では、次の3つの状態に分けて考えます。

  • 地山の土量:掘る前の、地面にある状態の量。掘削する量に使う。
  • ほぐした土量:掘ってばらけた状態の量。運搬する量(ダンプに積む量)に使う。
  • 締め固めた土量:盛って締め固めた後の量。盛土・埋戻しの出来上がりの量に使う。

ほぐし率 L と締固め率 C

L = ほぐした土量 ÷ 地山の土量、C = 締め固めた後の土量 ÷ 地山の土量 です。国土交通省の施工パッケージ型積算基準や農林水産省の土地改良工事数量算出要領では、土質を細かく分けにくいときに使ってよい値として、次の数字が示されています。

土質L(ほぐし)C(締固め)
砂及び砂質土1.200.90
粘性土1.250.90
礫質土1.200.90

実際の値は、土の種類や含んでいる水分で変わります。国や農林水産省の基準でも、その現場の変化率が分かっている場合はその値を使い、土質や現場の条件で表の値が使えない場合は別に検討する、としています。

計算例1:駐車場の土間のすき取り

幅5.0m・奥行き6.0mの駐車場に、コンクリート100mmと砕石150mmを入れるため、地面を250mmすき取る場合です。

  • 地山の土量:5.0 × 6.0 × 0.25 = 7.5m³
  • 運ぶ量(砂質土 L=1.20):7.5 × 1.20 = 9.0m³
  • 運ぶ量(粘性土 L=1.25):7.5 × 1.25 ≒ 9.4m³

図面の寸法から出した7.5m³をそのまま運ぶ量にすると、1〜2m³足りなくなります。トラックの台数は、ほぐした量で見積もります。処分費の単価が地山とほぐしのどちらの量に対するものかは、処分場に確かめます。

計算例2:ベタ基礎の掘削と埋戻し

ベタ基礎の掘削の断面。外周に余掘りをして掘り、基礎の外側を埋め戻す
掘った量のうち、基礎と砕石が入らない余掘りの部分を埋め戻します。

建物の外形 9.1m × 7.28m、外周に作業のための余掘りを0.3mずつ取り、深さ0.3m掘る例です。GLより下は、砕石・捨てコン・底盤で外形いっぱいに埋まるものとします(砂質土 L=1.20、C=0.90)。

  1. 掘削する量(地山):(9.1 + 0.6)×(7.28 + 0.6)× 0.3 ≒ 22.93m³
  2. 基礎などが入る量:9.1 × 7.28 × 0.3 ≒ 19.87m³
  3. 埋め戻す量(締め固めた後):22.93 − 19.87 ≒ 3.06m³
  4. 埋戻しに使う土を地山に換算:3.06 ÷ 0.90 ≒ 3.40m³
  5. 残土(地山):22.93 − 3.40 ≒ 19.53m³
  6. 運ぶ量(ほぐし):19.53 × 1.20 ≒ 23.4m³

埋め戻した土は締め固めると減るので、埋戻しに使う土は「埋める体積 ÷ C」だけ取っておく必要があります。埋める体積をそのまま引くと、残土を多く見積もり、埋戻しの土が足りなくなります。

計算の手順をまとめると

残土(地山)= 掘削量 −(埋戻しの体積 ÷ C)

運ぶ量 = 残土(地山)× L

盛土・埋戻しに必要な土の量

逆に、土を買って盛るときは、締め固めた後の体積から、必要な量を逆算します。

買う量(ほぐし)= 盛土の体積 ÷ C × L

締め固めた後で3m³の盛土にしたいとき、砂質土なら 3 ÷ 0.90 × 1.20 ≒ 4.0m³ のほぐした土が必要です。3m³だけ頼むと、締め固めた後は 3 ÷ 1.20 × 0.90 = 2.25m³ にしかなりません。

運搬の台数の出し方

台数 = 運ぶ量(ほぐし)÷ 1台に積む量 で、端数は切り上げます。1台に積める量は、車の大きさと、土の重さ(水を含むと重くなる)で変わるので、運搬業者や処分場に確かめます。

計算例2の23.4m³を、業者から「1台に2m³」と言われた車で運ぶなら、23.4 ÷ 2 = 11.7 なので12台です。

砕石の量の計算

土間やベタ基礎の下に敷く砕石は、面積 × 仕上がりの厚さ で出します。9.1 × 7.28mに100mm敷くなら、9.1 × 7.28 × 0.1 ≒ 6.62m³ です。

砕石も締め固めると体積が減るので、仕上がりの厚さで出した量より多めに頼みます。どれくらい多めにするかは、砕石の種類と締め固め方で変わるので、仕入れ先と相談して決めます。コンクリートと砕石の量は、生コン・砕石の数量計算ツールでまとめて出せます。生コンの量の出し方は生コンの計算方法で説明しています。

残土の計算でよくある間違い

図面の体積をそのまま運ぶ量にする

掘った土はほぐれて増えます。砂質土で2割、粘性土で2割5分〜3割ほど多く見込みます。

埋戻しの量を引きすぎる・引き忘れる

埋め戻す体積を地山に換算せずに引くと、締め固めで減る分を見落とします。埋戻しをまったく引かないと、残土を多く見積もって、あとで埋戻しの土を買い直すことになります。

余掘りや法面(のりめん)を入れ忘れる

基礎の外形だけで掘削量を出すと、作業のための余掘りや、深く掘るときの斜めの法面の分が抜けます。掘る形を断面図にしてから計算します。

土質を確かめない

粘性土は砂質土よりほぐれて増える割合が大きく、雨を含むと重くなって1台に積める量も減ります。

残土の計算についてよくある質問

残土の計算式は

残土(地山)= 掘削量 −(埋戻しの体積 ÷ C)、運ぶ量 = 残土(地山)× L です。砂質土なら L=1.20、C=0.90 が標準の値です。

ほぐし率1.2とはどういう意味ですか

地山1m³を掘ると、ほぐれて1.2m³になるという意味です。運ぶ量は地山の1.2倍で見積もります。

土間を作るときの残土はどれくらいですか

すき取る面積 × 深さ × L です。5m × 6mを250mmすき取るなら、7.5m³ × 1.20 = 9.0m³ を運ぶ量として見込みます。

盛土用の土はどれくらい頼めばいいですか

盛土の体積 ÷ C × L です。締め固めた後で3m³なら、砂質土で約4.0m³です。

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