生コンの呼び方呼び強度・スランプ・粗骨材の意味と許容差
生コン(レディーミクストコンクリート)は、「普通 24 18 20 N」のように、種類・呼び強度・スランプ・粗骨材の最大寸法・セメントの種類を並べた「呼び方」で注文します。この記事では、JIS A 5308にもとづく呼び方の意味、呼び強度とスランプの種類、スランプと空気量の許容差、塩化物量の上限、強度の判定の決まりをまとめます。JIS A 5308は2024年に改正されているので、改正で変わった点にもふれます。
生コンの呼び方の意味
「普通 24 18 20 N」の読み方
| 並び | 例 | 意味 |
|---|---|---|
| コンクリートの種類 | 普通 | 普通コンクリート(ほかに軽量1種・軽量2種・舗装・高強度) |
| 呼び強度 | 24 | 保証する強度が24N/mm²(指定がなければ材齢28日) |
| スランプ | 18 | 荷卸しする所でのスランプが18cm |
| 粗骨材の最大寸法 | 20 | 砂利・砕石の最大の大きさが20mm |
| セメントの種類 | N | 普通ポルトランドセメント |
セメントの種類の記号
| 記号 | セメント |
|---|---|
| N | 普通ポルトランドセメント |
| H | 早強ポルトランドセメント |
| M | 中庸熱ポルトランドセメント |
| L | 低熱ポルトランドセメント |
| BA・BB・BC | 高炉セメントA種・B種・C種 |
| FA・FB・FC | フライアッシュセメントA種・B種・C種 |
ほかに、低アルカリ形(NLなど)や超早強(UH)、耐硫酸塩(SR)、シリカセメント(SA・SB・SC)、普通エコセメント(E)などの記号があります。
呼び強度とスランプの種類
JIS A 5308で、普通コンクリート(粗骨材の最大寸法20・25mm)に決められている組み合わせです。
| スランプ(cm) | 呼び強度 |
|---|---|
| 8、12、15、18 | 18、21、24、27、30、33、36、40、42、45 |
| 21 | 21〜45(18はなし) |
2019年版では普通コンクリートのスランプに10cmもありましたが、2024年の改正で削除されました。粗骨材の最大寸法40mmの普通コンクリートや、軽量・舗装・高強度コンクリートは、別の組み合わせが決められています。
スランプとは
スランプは、生コンのやわらかさを表す値です。決められた形の筒(スランプコーン)に生コンを詰めて筒を引き上げ、生コンが何cm下がったかを測ります。数字が大きいほどやわらかく、流れやすい生コンです。公共建築工事標準仕様書では、特記がないときの荷卸し地点のスランプを、基礎・基礎梁・土間スラブで15または18cm、柱・梁・スラブ・壁で18cmとしています。
スランプと空気量の許容差
スランプの許容差(荷卸し地点)
| スランプ(cm) | 許容差(cm) |
|---|---|
| 2.5 | ±1 |
| 5、6.5 | ±1.5 |
| 8以上18以下 | ±2.5 |
| 21 | ±1.5(呼び強度27以上で高性能AE減水剤を使う場合は±2) |
空気量
| コンクリートの種類 | 空気量 | 許容差 |
|---|---|---|
| 普通 | 4.5% | ±1.5% |
| 軽量 | 5.0% | ±1.5% |
| 舗装 | 4.5% | ±1.5% |
| 高強度 | 4.5% | ±1.5% |
塩化物量と強度の判定
塩化物量
生コンに含まれる塩化物イオン量は、0.30kg/m³以下と決められています。購入者の承認を受けた場合は、0.60kg/m³以下にできます。
強度の判定
強度試験の結果は、次の2つをどちらも満たす必要があります。
- 1回の試験結果が、呼び強度の強度値の85%以上
- 3回の試験結果の平均が、呼び強度の強度値以上
1回の試験結果は、運搬車1台から取った試料で作った供試体3本の平均です。試験の頻度は、普通コンクリートで150m³に1回が標準です。
生コンを注文するときのポイント
- 呼び方は、設計図書で指定されたコンクリートの強度や、構造体の強度の補正を考えて決めます。
- スランプは、打ち込む場所や打ち込み方(ポンプ打設など)に合わせて選びます。
- 数量(m³)は、打つ場所の体積に、ロスを見込んで決めます。
- 打設日、時間、打設場所、生コン車の台数や間隔は、生コン工場と事前に打ち合わせます。
生コンの呼び方についてよくある質問
「24-18-20N」の意味は
呼び強度24N/mm²、スランプ18cm、粗骨材の最大寸法20mm、普通ポルトランドセメントの生コンです。
呼び強度と設計基準強度は同じですか
違います。設計基準強度は構造設計で使う強度、呼び強度は生コン工場に注文するときの強度です。公共建築工事標準仕様書では、設計基準強度に構造体強度補正値(S)を足した「調合管理強度」以上になるように、呼び強度を選びます。Sは、特記がなければ、普通ポルトランドセメントで打込みから28日までの予想平均気温が8℃以上なら3N/mm²、8℃未満なら6N/mm²です。たとえば設計基準強度21で気温8℃以上なら、21+3=24で、呼び強度24を選びます。
土間コンクリートの呼び強度は
設計図書で指定された値を使います。指定の決め方は、用途や工事の仕様によって違います。
スランプが大きいほうが施工しやすいですか
やわらかい生コンは流れやすく打ち込みやすい一方で、単位水量が多くなるとひび割れやすくなることがあります。スランプは設計図書や施工計画で決められた値を守ります。









