板金工の年収と給料平均454万円の内訳と年齢・経験年数・会社の規模、技能士と主任技術者
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板金工の年収を、厚生労働省の賃金構造基本統計調査(令和7年)と職業情報提供サイト(job tag)、国勢調査、国土交通省の公共工事設計労務単価(令和8年3月から適用)で調べました。公的な統計の板金工の数字は、屋根や外壁の建築板金と、工場の板金加工をまとめた区分の値です。その読み方を押さえたうえで、年齢・経験年数・会社の規模による違い、労務単価、資格と、年収を上げる道を展開図ラボの考えでまとめます。
板金工の平均年収
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 年収 | 454.2万円 |
| 平均年齢 | 43.0歳 |
| 月の給与 | 31.14万円 |
| 年間賞与 | 80.56万円 |
| 有効求人倍率 | 7.24倍 |
賃金構造基本統計調査(令和7年)の「板金従事者」の値で、job tagの建築板金の年収と同じです。年収は「きまって支給する現金給与額(残業代を含む月給)× 12 + 年間賞与」で計算した値で、対象は従業員10人以上の会社に雇われている人です。有効求人倍率はjob tagの建築板金の値(令和7年度)です。
月の給与のうち、基本の給与(所定内給与)は28.39万円で、残業代などは月2.75万円です(展開図ラボの計算)。
建築板金と工場板金がまとめられた数字
job tagの建築板金の年収は、賃金構造基本統計調査の職種「板金従事者」の値です。この区分には、屋根・とい・外壁などの建築板金と、工場で金属の薄板を加工する工場板金の両方が入っていて、分けた統計はありません。国勢調査の職業分類でも、金属の屋根ふきやトタンのとい職は、工場の板金工と同じ「板金従事者」に入ります。
| 産業 | 働く人 | 雇われている人 |
|---|---|---|
| 建設業 | 57.9% | 40.2% |
| 製造業 | 40.8% | 58.2% |
国勢調査(令和2年)の板金従事者の産業別の割合です(展開図ラボの計算)。働く人全体では建設業が多いものの、建設業の板金は雇われている人が42.9%しかいないので、雇われている人に限ると製造業が約6割になります。賃金構造基本統計調査は雇われている人の統計なので、上の平均年収には工場板金の人の賃金が多く入っていると考えられます。
年齢による違い
| 年齢 | 年収 |
|---|---|
| 20〜24歳 | 325.7万円 |
| 25〜29歳 | 359.9万円 |
| 30〜34歳 | 366.6万円 |
| 35〜39歳 | 470.4万円 |
| 40〜44歳 | 515.1万円 |
| 45〜49歳 | 522.4万円 |
| 50〜54歳 | 532.1万円 |
| 55〜59歳 | 520.8万円 |
| 60〜64歳 | 452.0万円 |
同じ調査の第5表から、上と同じ式で計算した値です。いちばん高いのは50〜54歳の532.1万円です。20代後半から30代前半はほぼ横ばいで、30代後半で約104万円上がります(展開図ラボの計算)。
経験年数による違い
| 経験 | 月の基本給 | 年収の目安 |
|---|---|---|
| 0年 | 23.60万円 | 293.4万円 |
| 1〜4年 | 22.71万円 | 316.4万円 |
| 5〜9年 | 25.70万円 | 378.3万円 |
| 10〜14年 | 28.97万円 | 442.8万円 |
| 15年以上 | 32.14万円 | 490.9万円 |
同じ調査の第14表です。「所定内給与(月の基本給)× 12 + 年間賞与」で計算した、残業代を除いた目安で、上の平均年収とは式が違います。月の基本給は、経験1〜4年から15年以上で約1.4倍になり、賞与は43.84万円から105.18万円に増えます。経験15年以上の人が全体の46.5%です(展開図ラボの計算)。
会社の規模による違い
| 従業員数 | 年収 | 年間賞与 |
|---|---|---|
| 5〜9人 | 409.0万円 | 31.95万円 |
| 10〜99人 | 433.7万円 | 66.01万円 |
| 100〜999人 | 470.2万円 | 97.80万円 |
| 1,000人以上 | 563.1万円 | 130.74万円 |
同じ調査の第1表です。1,000人以上と10〜99人の差は129.4万円で、賞与の差と月給の差が約半分ずつです(展開図ラボの計算)。5〜9人の会社は、月の基本給(30.73万円)は高いものの、賞与が少なく年収は409.0万円です。
ほかの職種との比較
| 職業 | 年収 |
|---|---|
| 板金工 | 454.2万円 |
| 溶接工 | 454.7万円 |
| 大工 | 485.5万円 |
| 配管工 | 523.1万円 |
| 建築施工管理 | 679.1万円 |
job tagの値です。板金工は溶接工とほぼ同じ水準です。配管工との差は、賞与はほぼ同じで、月給の差によるものです(展開図ラボの計算)。
公共工事設計労務単価
国土交通省の公共工事設計労務単価(令和8年3月から適用)には「板金工」の職種があり、金属薄板の加工・取付けと金属の屋根ふきをする人が対象です(ダクト工は別の職種)。1日(8時間)あたり、東京都35,800円、愛知県33,200円、福岡県29,000円、北海道31,200円です。単価のある38都道府県を単純に平均すると31,334円で、前の年より約5.2%の上昇です(展開図ラボの計算で、国の公表値ではありません)。大阪府など9府県は単価が空欄です。
この単価は公共工事の工事費を積算するためのもので、一人ひとりに支払われる日給そのものではありません。上の賃金の統計とは対象も違うので、日額に日数を掛けて年収とするのは正しくありません。
一人親方の割合
国勢調査(令和2年)の板金従事者では、雇われている人が61.7%、人を雇わない業主(一人親方)が17.4%、役員が8.6%、人を雇う業主が7.0%です。job tagのアンケートでは、「自営・フリーランス」と答えた人が38.6%でした。賃金構造基本統計調査には、一人親方の収入は入っていません。
資格と仕事の範囲
- 技能検定:「建築板金」(1級〜3級・基礎級)と「工場板金」(特級〜3級・基礎級)は別の職種。建築板金は内外装板金作業とダクト板金作業から選ぶ。受検に必要な実務経験は、1級が7年以上、2級が2年以上
- 主任技術者の要件:1級の建築板金・工場板金の技能士は、そのまま板金工事業の主任技術者・営業所技術者の要件を満たす。2級は合格後に実務経験3年以上が必要(建設業法施行規則第7条の3)。資格がなくても板金工事の実務10年で満たせる
- ほかの業種:1級建築板金技能士は屋根工事業、ダクト板金作業の1級は管工事業の要件にも使える
板金の作業そのものに、法律で決められた入職の資格はありません。資格の有無で年収がどれだけ変わるかを示した公的な統計は見当たりませんでした。建築板金の試験の内容は建築板金技能士とはで説明しています。
年収を上げる道(展開図ラボの考え)
ここからは、上の数字をもとにした展開図ラボの考えです。
経験を積みながら1級技能士を取る
月の基本給と賞与は、経験15年以上まで伸び続けます。1級は実務7年で受けられ、取ると板金工事業の主任技術者の要件を満たせるので、現場を任される立場に進みやすくなります。板金の学科には展開図も入っています。展開図の考え方は板金の展開図の書き方で説明しています。
会社の規模と賞与を確かめる
1,000人以上の会社は、賞与が年130.74万円と大きく、年収も563.1万円です。転職するときは、月給・賞与・残業の扱いをまとめて比べます。
施工管理へ進む
建築施工管理の年収の平均は679.1万円です。建築施工管理技士の2級「仕上げ」か1級に合格すると、板金工事業の主任技術者の要件も満たせます。屋根や外装の納まりがわかることは、仕上げの施工管理でそのまま強みになります。資格は建築施工管理技士とは、転職の進み方は職人から施工管理に転職するにはで説明しています。
職人・現場作業員を専門にした転職の相談窓口に、株式会社RSGの「職人から施工管理エージェント」があります。公式サイトでは、施工管理を目指す職人・現場作業員専門の転職エージェントとしていて、登録は無料です。経験職種の選択肢に板金はないので、「その他」を選んで登録します。
よくある勘違い
「454.2万円は建築板金だけの平均」
工場板金も含む「板金従事者」の値で、雇われている人の約6割は製造業です。
「労務単価が高いから年収も高い」
労務単価は工事費を積算するための単価で、統計の年収とは対象も意味も違います。
「自動車の板金も同じ統計」
自動車の板金塗装は、job tagでは別の職業で、統計の区分も違います。
板金工の年収についてよくある質問
板金工の平均年収はいくらですか
賃金構造基本統計調査(令和7年)とjob tagで454.2万円です。建築板金と工場板金をまとめた区分の、従業員10人以上の会社に雇われている人の平均です。
板金工の年収がいちばん高いのは何歳ですか
同じ統計では、50〜54歳の532.1万円がいちばん高い値です。
板金工の日当はいくらですか
個人の日当の公的な統計はありません。公共工事設計労務単価の板金工は、東京都で35,800円ですが、工事費を積算するための単価です。
板金の技能士の受検資格は
建築板金・工場板金とも、1級は実務経験7年以上、2級は2年以上です。









