ボルトの締付けトルクの目安M6〜M24・強度区分別の表と注意点
ボルトの締付けトルクは、ボルトの太さ(M10、M12など)と強度区分(4.6、8.8など)で目安が変わります。締め付けが弱いとゆるみや漏れの原因になり、強すぎるとボルトが伸びたり切れたりします。この記事では、工具メーカーのTONEが公開している締付けトルクの参考値と、その前提条件、強度区分の読み方、フランジのボルトを締めるときの注意点をまとめます。ここで紹介する値はあくまで目安です。締付けトルクが指定されている場合は、必ず指定の値に従ってください。
ボルトの締付けトルクの目安
TONE株式会社の「締付けトルク値参考資料(概算)」の値です(鋼製ボルト、単位N·m)。
| ねじの呼び | 強度区分4.6 | 6.8 | 8.8 | 10.9 | 12.9 |
|---|---|---|---|---|---|
| M6 | 3.47 | 6.97 | 9.27 | 13.0 | 15.6 |
| M8 | 8.41 | 16.9 | 22.5 | 31.6 | 37.9 |
| M10 | 16.7 | 33.4 | 44.5 | 62.6 | 75.2 |
| M12 | 29.1 | 58.3 | 77.6 | 109 | 131 |
| M16 | 72.3 | 145 | 194 | 271 | 325 |
| M20 | 141 | 282 | 376 | 529 | 635 |
| M22 | 192 | 384 | 511 | 720 | 865 |
| M24 | 244 | 488 | 650 | 915 | 1,100 |
この表の前提条件
- トルク係数を0.2として計算した値です。
- ボルトに生じる軸力(締め付ける力)を、ボルトの耐力の60%として計算しています。
- TONEの資料には「トルク値は使用条件により異なります」と注記されています。
同じトルクで締めても、ねじ山や座面に油が付いているか、めっきの種類、座面の状態によって、実際にボルトにかかる力は大きく変わります。
ボルトの強度区分の読み方
ボルトの頭に刻印されている「4.6」「8.8」などの数字が強度区分です。
- 小数点の前の数字 × 100 が、引張強さの目安(N/mm²)です。8.8なら約800N/mm²。
- 小数点の前と後ろの数字を掛けて10倍すると、降伏点(耐力)の目安になります。8.8なら8 × 8 × 10 = 約640N/mm²。
強度区分が高いボルトほど、大きなトルクで締められます。ただし、相手の部材やナットの強さも合わせて考える必要があります。
フランジのボルトの締め付け
配管のフランジは、間に挟むガスケットがつぶれて漏れを止めます。そのため、フランジのボルトの締付けトルクは、ガスケットの種類と大きさで決まります。ガスケットメーカー(ニチアスなど)は、品番とフランジの規格(JIS 10Kなど)ごとに、締付けトルクの最小値・最大値の資料を出しています。
たとえばニチアスのJIS 10K用ジョイントシートの最小締付トルクは、50A(M16が4本)で水・油系50.8N·m、蒸気102N·m、100A(M16が8本)で水・油系44.2N·m、蒸気88.4N·mです。資料には、実際に締めるときはこの値に安全率を見るよう書かれています。
フランジのボルトを締める手順のポイント
- ボルトは、1本ずつ強く締めるのではなく、対角線の順番で少しずつ、何回かに分けて締めていきます。
- 最後に、決められたトルクですべてのボルトを締め直して確かめます。
- 締め過ぎると、ガスケットがつぶれすぎたり、フランジが変形したりすることがあります。
トルクレンチを使うときの注意
- トルクレンチは、決められた持ち手の位置を持って、ゆっくり力をかけます。
- 設定したトルクに達したら、それ以上力をかけないようにします。
- トルクレンチは定期的に校正して、精度を確かめます。
ボルトの締付けトルクについてよくある質問
M12のボルトの締付けトルクは
TONEの参考値では、強度区分4.6で29.1N·m、8.8で77.6N·mです。使う条件で変わるので、指定値がある場合はそれに従います。
M16の締付けトルクは
TONEの参考値では、4.6で72.3N·m、8.8で194N·mです。
ステンレスのボルトも同じ値ですか
この表は鋼製ボルトの値です。ステンレスのボルトは焼き付き(かじり)が起きやすいなど条件が違うので、メーカーの資料で確かめます。
N·mとkgf·cmの換算は
1N·mは約10.2kgf·cmです。









