展開図ラボ/コラム/配管・溶接

配管・溶接

溶接エルボの寸法表ロング・ショート・45°・180°と同径チーズの中心から端面(JIS B 2311)

溶接エルボ(突合せ溶接式のエルボ)の寸法で、配管の芯引きや切断長さに使うのは「中心から端面までの距離」です。この記事では、JIS B 2311(一般配管用)とJIS B 2312(配管用)の規格表をもとに、90°・45°のロングとショート、180°エルボ、同径チーズの寸法表を15A〜300Aまでまとめます。ロングが呼び径(インチ)の1.5倍になっていること、45°の値の出し方、エルボを好きな角度に切るときの寸法と背・腹の長さの計算も紹介します。

エルボの寸法の見方

90°エルボは両端の中心線の交点(芯)から端面までの距離Fが曲げ半径Rと同じ。45°エルボの中心から端面Hは R × tan22.5°
F・Hは、両端の中心線が交わる点(芯)から端面までの距離です。

JISの表では、エルボの寸法を記号で表しています。

  • F:90°エルボの、中心から端面までの距離
  • H:45°エルボの、中心から端面までの距離
  • P:180°エルボの、中心から中心までの距離
  • K:180°エルボの、背から端面までの距離
  • C・M:同径チーズの、中心から端面までの距離(C=主管、M=枝管)

90°エルボは、曲げの中心線(管の中心を通る円弧)の半径 R と F が同じ値です。「ロング」「ショート」は、この曲げ半径の大きさの違いです。

90°・45°エルボの寸法表(JIS B 2311・B 2312)

90°エルボ(中心から端面 F)

呼び外径ロングショート
15A21.738.1-
20A27.238.1-
25A34.038.125.4
32A42.747.631.8
40A48.657.238.1
50A60.576.250.8
65A76.395.363.5
80A89.1114.376.2
90A101.6133.488.9
100A114.3152.4101.6
125A139.8190.5127.0
150A165.2228.6152.4
200A216.3304.8203.2
250A267.4381.0254.0
300A318.5457.2304.8

45°エルボ(中心から端面 H)

呼び外径ロングショート
15A21.715.8-
20A27.215.8-
25A34.015.8-
32A42.719.7-
40A48.623.715.8
50A60.531.621.0
65A76.339.526.3
80A89.147.331.6
90A101.655.336.8
100A114.363.142.1
125A139.878.952.6
150A165.294.763.1
200A216.3126.384.2
250A267.4157.8105.2
300A318.5189.4126.2

単位はmmです。「-」はJISに寸法の規定がないものです。呼び径のB(インチ)は、15A=1/2B、20A=3/4B、25A=1B、32A=1 1/4B、40A=1 1/2B、50A=2B、65A=2 1/2B、80A=3B、90A=3 1/2B、100A=4B、125A=5B、150A=6B、200A=8B、250A=10B、300A=12Bです。JIS B 2311(SGPなどの一般配管用)とJIS B 2312(Sch管用)は、15A〜300Aの外径と中心から端面までの距離が同じ値です。肉厚は規格や Sch 番号で違うので、管に合わせて選びます。

ロングとショートの違い

ロングは呼び径(インチ)の1.5倍

90°ロングの F は、25A以上では「呼び径のインチ × 25.4 × 1.5」と一致します。100A(4B)なら 4 × 25.4 × 1.5 = 152.4mm、50A(2B)なら 76.2mm です。ショートは1.0倍で、100Aなら101.6mmです。

15Aと20Aは例外で、ロングの F は25Aと同じ38.1mmです(計算では15Aが19.1、20Aが28.6)。20Aの28.6mmという数字は、JISでは同径チーズの寸法として出てきます。

どちらを使うか

ショートは中心から端面までが短いぶん、狭い場所に納めやすくなります。どちらを使うかは、設計図書や仕様で決まっていることが多いので、図面の継手の表記(LR・SR、ロング・ショート)を確かめます。現場でエビ管を作るときも、この半径を目安にすると納まりを合わせやすくなります。エビ管の曲げ半径の考え方はエルボの展開図の書き方で説明しています。

45°エルボの寸法の出し方

45°エルボは、同じ曲げ半径の円弧を45°分だけ切り取った形です。中心から端面までの距離 H は、次の式で出せます。

H = R × tan22.5° ≒ R × 0.4142

100Aのロングなら 152.4 × 0.4142 ≒ 63.1mm で、表の値と一致します。表の45°の値は、300Aのショート(計算では126.3、JISは126.2)を除いて、90°の値 × tan22.5° を小数第1位に丸めた値と一致します。

エルボを好きな角度に切るときの寸法

中心から端面までの距離は R × tan(θ÷2)

90°エルボを切って60°や30°で使うときも、同じ考え方で中心から切断面までの距離が出ます。θ は使う角度で、R は50Aロングが76.2mm、100Aロングが152.4mmです。

エルボ30°45°60°
50Aロング20.431.644.0
100Aロング40.863.188.0

切る位置の印:背と腹の長さ

エルボの外側(背)と内側(腹)の円弧の長さを測って印を付けると、切る位置が決まります。背の長さ =(R + 外径 ÷ 2)× θ、腹の長さ =(R − 外径 ÷ 2)× θ です(θ はラジアン = 角度 × π ÷ 180)。

エルボ角度背の長さ腹の長さ
50Aロング30°55.724.1
50Aロング60°111.548.1
100Aロング30°109.749.9
100Aロング60°219.499.7

端面から背と腹の長さを測って印を付け、両側面(背と腹の中間)にも中心線と同じ長さ(R × θ)の印を付けます。この4点を通るように管の周りに線を引いたものが切断線です。切る前に、エルボの端面が直角に仕上がっているか、背と腹の印が曲がりの外側と内側のいちばん端に乗っているかを確かめます。切断面には開先をとり直します。

180°エルボと同径チーズの寸法

180°エルボ(主なサイズ)

ロング(P=中心から中心、K=背から端面)

呼びPK
25A76.255.1
50A152.4106.5
80A228.6158.9
100A304.8209.6
150A457.2311.2

ショート(P=中心から中心、K=背から端面)

呼びPK
25A50.842.4
50A101.681.1
80A152.4120.8
100A203.2158.8
150A304.8235.0

P は90°の F の2倍、K は「P ÷ 2 + 外径 ÷ 2」で、表の値と一致します(小数第1位の丸めの差を除く)。

同径チーズ(中心から端面 C=M)

呼びC・M呼びC・M
15A25.490A95.3
20A28.6100A104.8
25A38.1125A123.8
32A47.6150A142.9
40A57.2200A177.8
50A63.5250A215.9
65A76.2300A254.0
80A85.7

寸法表を使った切断長さの計算

溶接エルボは管と突き合わせて溶接するので、ねじ込みや差込みの分がありません。切断長さは、芯-芯寸法から両端の継手の「中心から端面まで」と、溶接のすき間(ルート間隔)を引いて出します。

  • 100Aロングエルボからロングエルボまで、芯-芯2,000mm:2,000 − 152.4 − 152.4 − 2g = 1,695.2 − 2g(mm)
  • 100Aロングエルボから45°ロングエルボまで、芯-芯2,000mm:2,000 − 152.4 − 63.1 − 2g = 1,784.5 − 2g(mm)

g はルート間隔で、溶接の施工要領や仕様で決めます。ねじ込み継手・塩ビ継手も含めた芯引きの考え方は配管の寸法の取り方(芯引き)、ルート間隔は溶接の開先角度とルート間隔で説明しています。

エルボの寸法でよくある間違い

45°エルボに90°の値を使う

45°エルボの H は90°の F の約0.41倍です。100Aロングなら152.4ではなく63.1mmです。

ロングとショートを取り違える

100Aでロングは152.4mm、ショートは101.6mmで、50mm以上違います。継手が届いたら、図面の指定と現物の表示を照らし合わせます。

15A・20Aにも1.5倍の式を使う

15A・20Aのロングは38.1mmで、1.5倍の計算(19.1・28.6)とは合いません。表の値を使います。

溶接エルボの寸法についてよくある質問

100Aのロングエルボの寸法は

90°の中心から端面が152.4mm、45°が63.1mm、外径は114.3mmです。

50Aのロングエルボとショートエルボの寸法は

90°ロングが76.2mm、90°ショートが50.8mm、45°ロングが31.6mm、45°ショートが21.0mmです。

20Aのロングエルボは28.6mmではないのですか

JIS B 2311・B 2312では、20Aの90°ロングは38.1mmです。28.6mmは20Aの同径チーズの中心から端面の値です。

SGP用とSch用で寸法は違いますか

15A〜300Aでは、外径と中心から端面までの距離は同じです。違うのは肉厚で、管の肉厚に合ったものを選びます。

配管の関連記事とツール

この記事に関係するツール

あわせて読みたい記事

展開図の書き方

フランジとエルボの付いた配管が、途中からCADの線画に変わっていく様子

お試し期間 半額キャンペーン

配管スプール図の作図をお受けします

寸法メモや経路の指示から、製作図のPDF、DXF、部品表をお作りします。

通常 1枚 8,800円

1枚 4,400円(税込)

作図代行を見る

ほしいツールを教えてください

「こんな図が出ると助かる」を、形にします。

現場で困っている展開図や割付、ほしい機能があれば、お問い合わせからお寄せください。ご要望の多いものから順番にツールにしていきます。

ツールの要望を送る

展開図ラボの運営元から

職人さん・工務店のホームページ、作ります

展開図ラボを運営するWEB PREPAは、ホームページ制作の事務所です。
制作費は買い切りで88,000円(税込)から、月額費用は0円です。
ご契約前にデザインを無料でお作りします。

ホームページの相談をする