八角柱の作り方角材に出す墨の寸法と裏目の使い方、早見表
角材から八角柱を作るときは、木口の4つの角を同じ大きさの三角形で落とします。この記事では、さしがねの裏目を使って計算なしで八角の墨を出す方法、角から落とす長さと八角の一辺を出す式、角材の太さごとの早見表、丸ノコで45度に落とすときの注意、八角から十六角・丸柱へ進める寸法、よくある失敗をまとめます。
八角の墨は角から対角線の半分の位置
正方形の角材の木口に正八角形を取るときは、各角から辺に沿って「対角線の半分(角から中心までの長さ)」の位置に印を付けます。4つの角から左右に1つずつ、合わせて8つの印ができ、隣り合う印を結ぶ線が、角を落とす墨になります。この八角形が、その角材から取れるいちばん大きな正八角形です。
角から74.2の印は、反対側の角から見ると30.8の位置です。つまり、各角は両側の辺とも30.8ずつ落とされ、残る八角の一辺は105−30.8×2=43.5になります(展開図ラボの計算)。
裏目で八角の墨を出す方法
さしがねの裏目(角目)は、表目の√2倍の目盛です。角材の一辺を裏目で測って読んだ数字は、一辺÷√2=対角線の半分の長さになります。ちょうなはつり職人のブログ「むか井」でも、この方法で四角い柱から八角形の墨を引く手順が紹介されています。
- 木口の一辺の長さを、さしがねの裏目で測って数字を読む(105角なら74.2)
- 読んだ数字を、今度は表目で、角から辺に沿って測って印を付ける
- 4つの角から左右の辺に1つずつ、合わせて8か所に印を付ける
- 角をはさむ2つの印を結ぶ線を引く。これが角を落とす墨になる
- 反対側の木口にも同じ墨を付け、材の長手方向に面の線を通す
裏目のないさしがねでは、木口に対角線を引いて交点(中心)を出し、角から中心までの長さを辺に写しても同じ印になります。
八角の寸法の計算式
角材の一辺をaとすると、次の式で出ます。
- 角から落とす長さ(辺に沿って)=a×0.2929(=a×(2−√2)÷2)
- 八角の一辺(落とした斜めの面の幅も同じ)=a×0.4142(=a×(√2−1))
- 印の位置(角から辺に沿って)=a×0.7071(=a÷√2)
落とす三角形は直角二等辺三角形なので、斜めの面の幅は落とす長さの√2倍で、八角の一辺と同じ長さになります。8つの面がすべて同じ幅になるのはこのためです。
早見表:角材の太さと八角の寸法
| 角材 | 落とす長さ | 八角の一辺 | 印の位置 |
|---|---|---|---|
| 90角 | 26.4 | 37.3 | 63.6 |
| 105角 | 30.8 | 43.5 | 74.2 |
| 120角 | 35.1 | 49.7 | 84.9 |
| 150角 | 43.9 | 62.1 | 106.1 |
| 180角 | 52.7 | 74.6 | 127.3 |
| 210角 | 61.5 | 87.0 | 148.5 |
| 240角 | 70.3 | 99.4 | 169.7 |
| 300角 | 87.9 | 124.3 | 212.1 |
単位はmmです(展開図ラボの計算)。落とす長さと印の位置は、どちらも角から辺に沿って測ります。八角形の断面積は、元の正方形の約83%(0.8284倍)です。
丸ノコで45度に落とすとき
角を落とす面は、木口の面に対して45度です。丸ノコの刃を45度に傾けて、上の面の墨(角から落とす長さの線)に合わせて切ると、隣の面の墨に抜けます。
- 45度の切り込みは、上の面から深さ「落とす長さ」まで届けばよい(105角なら30.8mm)
- 使う丸ノコの、傾斜45度のときの最大切込み深さ(取扱説明書の値)が、落とす長さより大きいかを先に確かめる
- 1つの角を落とすと、次に切る面の墨が消える。8本の面の線は、切る前に両方の木口と面に入れておく
前述の「むか井」でも、四角から八角にするときは45度という分かりやすい角度になるので、45度に傾けた機械(丸ノコ)で加工できる、と紹介されています。
八角から十六角・丸柱へ
丸い柱は、四角→八角→十六角と角を落としていき、最後に削って丸くします。前述の「むか井」でも、お寺や神社の丸い柱は四角形→八角形が基本と書かれています。
- 十六角の一辺=a×tan11.25°=a×0.1989
- 八角の各辺の両端から落とす長さ=(八角の一辺−十六角の一辺)÷2
- 105角なら、(43.5−20.9)÷2=11.3mm
このとき、落とした面の幅も、残った面の幅も20.9mmになり、16の面がそろいます(展開図ラボの計算)。十六角の面どうしの角度は22.5度ずつ変わります。
八角柱の墨でよくある失敗
印を測る角を間違える
対角線の半分(105角なら74.2)は、落とす角とは反対側の角から測る長さです。落とす角から74.2を測ると、落とす量が大きすぎて八角になりません。落とす角から直接測るなら、落とす長さ(105角なら30.8)を使います。
長方形の材で正八角形を取る
正八角形は正方形の中に取ります。105×120のような長方形の材からは、短い辺(105)の正方形の中にしか正八角形は取れません。
目分量で面を落とす
4つの角を目分量で落とすと、8つの面の幅がそろわず、見る向きで太さが違って見えます。両方の木口に墨を入れ、材の全長に面の線を通してから落とします。
反りや曲がりのある材をそのまま使う
木口の墨が正確でも、材が反っていると途中で面の幅が変わります。先に四面をまっすぐに直角に整えてから、八角の墨を付けます。
八角柱の作り方についてよくある質問
105角の八角の一辺は何mmですか
43.5mmです。各角を辺に沿って30.8mmずつ落とします。
八角形の角を落とす長さの式は
角材の一辺×0.2929です。八角の一辺は角材の一辺×0.4142です。
裏目を使うと何がよいのですか
一辺を裏目で読んだ数字を表目で角から測るだけで、計算せずに8つの印が付けられます。裏目は表目の√2倍の目盛なので、読んだ数字が自動的に対角線の半分になります。
丸柱にするには
八角から十六角にして、さらに角を落としてから削って丸くします。105角の八角なら、各辺の両端から11.3mmの印で十六角になります。









