石膏ボードのビスの間隔(ビスピッチ)壁・天井の周辺部と中間部、ビスの長さ、1枚あたりの本数
石膏ボードのビスの間隔(ビスピッチ)は、壁と天井で違い、ボードの端と真ん中でも違います。この記事では、国土交通省の公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和7年版、石膏ボード工業会の施工マニュアル、吉野石膏の施工資料をもとに、壁・天井のビスの間隔、端からの距離、ビスの長さ、2枚張りや準耐火の壁で数値が変わる点をまとめます。1枚あたりのビスの本数の計算例もつけています。
ビスの間隔の基本
| 場所 | 周辺部 | 中間部 |
|---|---|---|
| 壁 | 200程度 | 300程度 |
| 天井 | 150程度 | 200程度 |
単位はmmで、公共建築工事標準仕様書(表19.7.2)の、小ねじ等で留める場合の値です。軽量鉄骨下地・木下地とも同じ値で、天井のほうが間隔が狭くなっています。周辺部はボードの端のまわり、中間部はボードの内側の下地に留める部分です。
この表の見出しは「下地に接する部分の」留付け間隔です。ビスは下地の線に沿って打つもので、下地のない部分には打ちません。
端からの距離
石膏ボード工業会の施工マニュアルでは、壁・天井とも、ボードの周辺部は端から10mm程度内側で留めるとしています。端に近すぎると、ボードの角が欠けやすくなります。
工法によって変わる間隔
石膏ボード工業会の施工マニュアル(表3.5・3.6)では、工法ごとに間隔を分けています。主なものは次のとおりです。
- 一般の壁(在来軸組・鋼製下地):周辺部200以下、一般部300以下
- 枠組壁工法の壁:周辺部100以下、一般部200以下
- 一般の天井(在来軸組・枠組壁工法・鋼製下地):周辺部150以下、一般部200以下
- 在来軸組の耐力壁(告示仕様):くぎで周辺部・一般部とも150以下
- 在来軸組の省令準耐火仕様の壁:周辺部・一般部とも、1枚目は150以下、2枚目は200以下
単位はmmです。耐力壁や省令準耐火、準耐火構造の大臣認定の壁は、それぞれの仕様書や認定書の数値が優先します。一般の壁の「周辺部200・中間部300」をそのまま当てはめないようにします。
ビスの長さ
- 木下地:ボードの厚さより15mm以上長いねじ(石膏ボード工業会、吉野石膏)
- 鋼製下地:下地の裏に10mm以上出る長さ(石膏ボード工業会)。吉野石膏は、ボードの厚さより10mm以上長いねじを目安としている
| ボード厚 | 木下地 | 鋼製下地 |
|---|---|---|
| 9.5 | 25以上 | 20以上 |
| 12.5 | 28以上 | 22以上 |
| 15 | 32以上 | 25以上 |
| 12.5+12.5 | 41以上 | 38以上 |
単位はmmで、吉野石膏の施工資料にある、1枚張りと2枚張り(上張りを留める長さ)の目安です。ねじの頭は、表面の紙を破らない程度にボードの面より少し沈め、くぼみはパテで平らにします(公共建築工事標準仕様書、石膏ボード工業会)。
2枚張りと湿気の多い場所
- 2枚張りでは、上張りの継ぎ目を下張りの継ぎ目と重ねない(石膏ボード工業会)。
- 壁の上張りは、接着剤とステープルを併用して留めるのが基本(公共建築工事標準仕様書19.7.3)。天井の重ね張りは特記による。
- 浴室・洗面所・便所・湯沸室・厨房など湿気の多い場所では、ステンレス製の小ねじを使う(公共建築工事標準仕様書19.7.2)。
下地の間隔
ビスは下地に打つので、下地の間隔も合わせて確かめます。公共建築工事標準仕様書では、木の胴縁は300mm程度、軽量鉄骨にボードを直張りするときはスタッド・野縁とも300mm程度、下地張りがあるときはスタッド450mm程度・野縁360mm程度としています。
1枚あたりのビスの本数
端から10mm内側から打ち始め、上の間隔を超えないように割ったときの、いちばん少ない本数です(展開図ラボの計算)。
壁:3×8(910×2,420)を縦張り、間柱@455
- 左右の端の間柱(周辺部、間隔200):2,400 ÷ 200 = 12 の間隔で13本ずつ
- 真ん中の間柱(中間部、間隔300):2,400 ÷ 300 = 8 の間隔で9本
- 1枚の合計:13 × 2 + 9 = 35本
天井:3×6(910×1,820)を野縁@303に直交して張る
- ボードの短い辺に当たる両端の野縁(周辺部、間隔150):890 ÷ 150 を切り上げた6の間隔で7本ずつ
- 中間の野縁5本(中間部、間隔200):890 ÷ 200 を切り上げた5の間隔で6本ずつ
- 1枚の合計:7 × 2 + 6 × 5 = 44本
開口や継ぎ目の位置によって、実際の本数は増えます。下地1本の線の上で、ビスの位置を等間隔に出すには下地のピッチ割付ツールが使えます。長さにボードの長さ−20mm、ピッチに間隔、材の幅に10を入れ、基準を「芯から」にすると、上の壁の端の13本の位置が出ます。ボードの割付は石膏ボードの割付の考え方で説明しています。
よくある失敗
準耐火の壁を一般の間隔で留める
国土交通省は、準耐火構造の大臣認定の間仕切壁で、認定は「長さ40mm以上のねじ、周辺部150mm以下・中間部200mm以下」なのに、長さ28mmのビスを200〜250mm間隔で留めていた施工を、認定と異なる仕様として公表しています。認定や仕様のある壁は、その数値で留めます。
天井を壁と同じ間隔で留める
天井は、周辺部150mm程度・中間部200mm程度で、壁より狭い間隔です。
ビスを深く締めすぎる
頭が紙を破って沈むと、留める力が落ちます。表面から少し沈む程度で止めます。
端ぎりぎりに打つ
端から10mm程度内側に打ちます。
石膏ボードのビスの間隔についてよくある質問
石膏ボードのビスピッチは何mmですか
公共建築工事標準仕様書では、壁で周辺部200mm程度・中間部300mm程度、天井で周辺部150mm程度・中間部200mm程度です。
12.5mmのボードに使うビスの長さは
吉野石膏の目安では、1枚張りで木下地28mm以上、鋼製下地22mm以上です。
ボードの端からどれくらい離して打ちますか
石膏ボード工業会の施工マニュアルでは、端から10mm程度内側です。
2枚張りの上張りもビスで留めますか
公共建築工事標準仕様書では、壁の上張りは接着剤とステープルの併用が基本です。天井の重ね張りは特記によります。









