サイディングの釘ピッチ455mm幅に3本、端から20〜35mmの留め方
窯業系サイディングをくぎで留めるときは、働き幅455mmの板1枚に対して、胴縁ごとに両端と中央の3本を打つのが標準です。くぎの位置は合いじゃくりを除いた厚い部分の端から20〜35mmです。この記事では、日本窯業外装材協会の「窯業系サイディングと標準施工 第4版」をもとに、くぎの位置と本数、胴縁の間隔と寸法、接合部の端あき、くぎ打ち機の圧力、防火・準耐火の認定仕様のくぎの太さと長さ、本数の計算例をまとめます。
サイディングの釘ピッチの基本(455mm幅に3本)
日本窯業外装材協会の標準施工(第4版、2022年)では、サイディングのくぎ留めを次のように定めています。
- 専用のくぎを使う
- 幅455mmに対して、両端部と中央部の3本で留め付けることを標準とする
- くぎは、合いじゃくり部を除いた厚い部分の端から20〜35mmの位置に打つ
- 下地の位置で端あきが35mmを超えるときは、できるだけ大きくならないようにする
横張りの場合、板の長さ方向のくぎの間隔は、縦胴縁の間隔そのものです。縦胴縁は柱・間柱の間隔に入れるので、455mmピッチの間柱なら455mmごとに3本ずつ打つことになります。
くぎ留めと金具留めの違い
同じ標準施工では、金具留め工法のサイディングの厚さは15mm以上としています。JIS A 5422の最小厚さは2008年の改正で14mmになっています。14mmの板には金具留め工法が使えないので、くぎなどで留めることになります。金具留めの金具の数やくぎ・ねじの本数は、メーカー(協会各社)の仕様に従います。
胴縁の間隔と寸法
くぎを受ける胴縁の決まりです。くぎの位置より先に、胴縁が正しく入っているかを確かめます。
| 項目 | 標準施工の値 |
|---|---|
| 厚さ | 18以上 |
| 幅(一般部) | 45程度 |
| 幅(接合部) | 90以上 |
| 縦胴縁の間隔 | 柱・間柱の間隔 |
| 横胴縁の間隔 | 500以下 |
| 胴縁を留めるくぎ | 長さ65以上 |
| 胴縁のくぎの間隔 | 500以内 |
単位はmmです。厚さは、くぎ保持力が確保できる材(べいつがなど)の縦胴縁などの条件を満たせば15mm以上にできます。胴縁を留めるくぎは、長さ65mm以上のステンレスくぎ・鉄丸くぎ、長さ50mm以上の太め鉄丸くぎ、または必要な保持力のあるくぎで、柱・間柱に留めます。縦張り用の横胴縁は、2,000mm以下の間隔で30mm以上のすき間をあけて通気を取ります。
接合部・出隅・土台のくぎ
左右の接合部(横張り)
板の継ぎ目の下の胴縁は幅90mm以上にし、両側の板とも、くぎの端あきが20〜35mm取れるようにします。目地は目地ジョイナーで10mm程度(1時間準耐火構造にする場合は10mm以下)あけ、シーリング材を充填します。標準施工の禁止事項にも、接合部の下地の幅が90mm未満だと板の端からの距離が足りず、割れの原因になると書かれています。
出隅・入隅
出隅の下地には縦胴縁を使い、目地ジョイナー・出隅役物・サイディングを施工仕様どおりに留めます。シーリング材だけで留める施工は避けます。短い同質出隅は、各面にくぎ2本以上で留めます。
土台まわり
サイディングの下端は、土台水切との間に10〜15mmのすき間をあけます。このすき間は通気の取り入れと排水のためのもので、シーリング材でふさぎません。
くぎ打ち機の圧力とくぎ頭
標準施工では、くぎ打ち機を使う場合は多少くぎ頭が残る程度に圧力を調整し、締め付けはかなづちで打ち込む、としています。専用のくぎの種類や長さは製品ごとに決まっているので、メーカーの施工説明書で確かめます。
防火構造・準耐火構造の認定仕様のくぎ
標準施工の巻末には、防火構造・準耐火構造の認定(JTC)における外壁の施工仕様の概要が載っています。くぎで留める場合の取付け材料は次のとおりです。
| 構造 | くぎ | タッピンねじ |
|---|---|---|
| 防火構造 | 2.0φ×32以上 | 3.0φ×25以上 |
| 45分準耐火構造 | 2.0φ×32以上 | 3.0φ×25以上 |
| 1時間準耐火構造 | 2.4φ×40以上 | 4.0φ×40以上 |
単位はmmです。同じ表の取付け方法では、くぎまたはタッピンねじの場合の間隔を303mm以下としています。木造下地の下地ピッチは606mm以下、防水紙(透湿防水シート)の重ね代は縦90mm以上・横150mm以上です。認定の仕様で張るときは、使う製品の認定書と施工説明書の値を優先します。
本数の計算例
くぎの本数は、1枚の板に掛かる胴縁の本数×3本で数えます。
| 板の長さ | 胴縁の間隔 | 掛かる胴縁 | くぎ |
|---|---|---|---|
| 1,820 | 455 | 5本 | 15本 |
| 2,730 | 455 | 7本 | 21本 |
| 1,818 | 303 | 7本 | 21本 |
単位はmmで、板の両端が胴縁の上にくる場合です(展開図ラボの計算、胴縁の本数=長さ÷間隔+1)。継ぎ目では左右の板それぞれに3本ずつ打つので、胴縁1本に6本が並びます。開口部の上下で割付の幅が10cm未満になる場合は、補強の胴縁を入れるよう標準施工に書かれています。縦胴縁の位置は、下地のピッチ割付ツールで柱・間柱の芯から割り付けられます。
くぎを打つ前の確認
- 胴縁の厚さ・幅、継ぎ目の胴縁が90mm以上あるか
- 防水紙が縦90mm以上・横150mm以上重なっているか、破れがないか
- 使うくぎがメーカー指定の専用くぎか、認定の仕様なら太さと長さを満たすか
- くぎ打ち機の圧力を、くぎ頭が少し残る程度に合わせたか
- 土台水切との10〜15mmのすき間、開口部まわりの胴縁が入っているか
どれも日本窯業外装材協会の標準施工の項目です。下屋根や庇との取り合いのすき間、バルコニーまわりの防水は防水の立上り高さでも説明しています。
サイディングの釘ピッチについてよくある質問
サイディングのくぎは何本打ちますか
働き幅455mmに対して、胴縁ごとに両端と中央の3本が標準です(日本窯業外装材協会の標準施工)。
くぎの位置は端から何mmですか
合いじゃくり部を除いた厚い部分の端から20〜35mmです。継ぎ目の端あきも20〜35mm取れるよう、継ぎ目の胴縁は幅90mm以上にします。
サイディングのくぎのピッチ(横の間隔)は
横張りでは縦胴縁の間隔で、縦胴縁は柱・間柱の間隔に入れます。防火・準耐火の認定仕様の概要では、くぎ・タッピンねじの間隔を303mm以下としています。
くぎ打ち機で打ってもいいですか
使えます。標準施工では、くぎ頭が少し残る程度に圧力を調整し、最後はかなづちで打ち込むとしています。









