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配管・溶接

施工管理技士の経験記述の書き方令和6年度からの出題の変化と管工事・電気・建築の違い

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施工管理技士の第二次検定でいちばん差がつくのが、記述の問題です。令和6年度から、自分の工事の概要を書く「施工経験記述」の形が変わり、管工事・電気工事・建築で出題のしかたが分かれました。この記事では、国土交通省・全国建設研修センター・建設業振興基金の発表と、令和7年度に公表された問題をもとに、種目ごとの今の形を整理し、どの種目にも使える答えの組み立て方と準備のしかたを、展開図ラボの考えでまとめます。

令和6年度に何が変わったか

国土交通省は令和5年11月9日の発表で、令和6年度からの第二次検定について、受検者の経験にもとづく解答を求める設問を、自身の経験にもとづかない解答を防ぐ観点から見直すとしました。これを受けて、試験機関ごとに次のように変わっています。

  • 管工事:経験にもとづく解答を求める設問をやめ、工程管理・安全管理の設問を必須にし、空調・衛生の施工に関する選択問題に見直す(全国建設研修センター、令和6年2月26日)
  • 電気工事:自分が経験した工事の概要を書く形から、試験側が条件を設定した電気工事について、経験と知識にもとづいて課題や対策を答える形へ(建設業振興基金、令和6年7月10日)
  • 建築:設問に示された建物の概要や現場の状況について、経験と知識にもとづいて課題や対策を答える形へ。2級は種別に応じて、示された工事から1つを選ぶ(建設業振興基金、令和6年7月10日)
  • 土木:幅広い視点から経験を確認する設問に見直す(全国建設研修センター、令和6年2月28日)。ただし、自分が経験した工事を1つ選んで工事概要を書く形は今も残っている

つまり、管工事では経験記述がなくなり、電気工事と建築では「自分の工事を書く」から「示された条件の工事を、自分の経験を踏まえて書く」に変わりました。土木は、今も自分の工事を書く形です。

令和7年度の問題で見る今の形

管工事

1級・2級とも、問題1が施工の正誤や配管図の不適切な箇所、問題2が工程表、問題3が労働安全衛生法、問題4・5は空気調和設備か給排水衛生設備の施工の留意事項から1問を選ぶ形でした(全国建設研修センターが公表した問題)。自分の現場を書く問題はありません。

電気工事

  • 1級 問題1:「あなたの電気工事の経験を踏まえ」、高さ10m以上の作業場への揚重作業がある工事か、作業時間が夜間に限られる屋外の工事のどちらかを選び、墜落災害か飛来落下災害の危険を予測した事項と理由を2つ、それぞれの対策を2つ書く。保護帽だけ、墜落制止用器具だけの記述は配点しないと書かれていました。
  • 2級 問題1:運用中で大勢の来客がある現場か、関連工事と輻輳する現場のどちらかを選び、安全管理上留意すべき事項と理由を2つ、それぞれの対策か処置を書く。

建築

  • 1級 問題1:問題用紙に示された鉄骨造の事務所ビルの工事について、「今日までの経験を踏まえ」、品質管理で重点を置く項目を3つ(工種名、品質管理の項目と理由、実施する内容)書く。あわせて、現場の組織的な品質管理活動と、協力会社への伝え方、その良い影響を書く。
  • 2級 問題1:示された工事計画から解体・新築・改修の1つを選び、自分の受検種別の工種や作業について、材料・機械・作業員の手配の観点で、遅延の要因と影響を受ける作業、事前の対応策を3つ書く。あわせて、工程の短縮に有効な方法と、その良い影響を2つ書く。

電気工事と建築の問題は建設業振興基金、管工事は全国建設研修センターが公表した令和7年度の問題です。記述式の正答は公表されていません。

答えの組み立て方(展開図ラボの考え)

ここからは、上の出題をもとにした展開図ラボの考えです。種目が違っても、記述の問題は「条件」「求められている要素」「数」が問題文に書かれていて、それを外さないことが土台になります。

  1. 条件に線を引く:どの工事・どの場面・どの管理(安全・品質・工程)を問われているかを確かめる。2級建築なら自分の受検種別の作業か、電気なら選んだ場面かを決める。
  2. 求められている要素を数える:「事項と理由を2つ」「対策を2つ」「3つ」など、要素と数を問題文から書き出す。数が足りないと、その分は書いていないのと同じになる。
  3. 事項・理由・対策をセットにする:「何が起きるおそれがあるか」「なぜそうなるか」「何をするか」を、1つの事項ごとにそろえる。
  4. 作業の名前と数値を入れる:「注意する」「徹底する」だけで終わらせず、どの作業で、何を、どれだけ確かめるかを書く。
  5. 道具の名前だけで終わらせない:電気の1級で、保護帽だけ・墜落制止用器具だけの記述は配点しないとされたように、保護具を挙げるだけでは答えにならない。作業のしかたや段取りで防ぐ対策を書く。

組み立ての例(安全管理)

型を示すための展開図ラボの例で、模範解答ではありません。

  • 事項:ケーブルラックを高所へ揚重するとき、吊り荷が振れて足場上の作業員に当たる。
  • 理由:長尺の材を1点で吊ると、風や旋回で荷が回りやすいため。
  • 対策:介錯ロープを付けて地上から荷の向きを制御する。揚重中は吊り荷の下と旋回範囲を立入禁止にし、合図者を決めて合図を統一する。

管工事の「施工の留意事項」の組み立て

管工事の記述は、自分の現場の経験ではなく、指定された設備や作業について技術的な留意事項を書く形です。配管の勾配、支持の間隔、継手の施工、試験の方法など、施工の決まりを具体的な数値と一緒に書けるかが問われます。

今から始める準備

現場ノートを作る

示された条件の工事について「自分の経験を踏まえて」書くには、引き出しになる経験の材料が必要です。今の現場で、次の3つを工程・品質・安全に分けて書き溜めておきます。

  • どんな作業で、何が起きそうだったか(危なかったこと、遅れそうだったこと、手直しになりそうだったこと)
  • なぜそうなりそうだったか
  • 何をして防いだか(段取り、確認、道具、打合せ)

職人として段取りや確認をしてきた経験は、そのままこの材料になります。施工管理の仕事でなくても、自分の作業の中で防いだことを書き出すところから始められます。

過去の問題で条件の読み方に慣れる

全国建設研修センターと建設業振興基金は、試験の問題を一定期間、公式サイトで公表しています。条件が変わっても使える答えにするために、場面を変えて同じ型で書く練習をします。

人に読んでもらう

記述は、自分では書けたつもりでも、条件の外れや数の不足に気づきにくいものです。上司や資格を持つ先輩、通信講座の添削など、ほかの人に読んでもらって直します。

添削や答案づくりの講座

施工管理技士の受験対策を行う独学サポート事務局は、講師の添削のほかに、記述の模範答案を受講者の工事に合わせて作る「作文作成代行」をオプションにしています。公式サイトの内容は次のとおりです(2026年9月28日・10月6日確認)。

  • 管工事:作文作成代行〔施工記述対策〕。経験記述に代わる施工記述の出題形式に対応し、空調か衛生を選んで10題材。1級8,800円、2級7,800円
  • 電気工事:作文作成代行〔経験記述対策〕。問題の与条件に応じた記述文で、1級は工程・安全(墜落・感電)・品質の4課題、2級は工程・安全の2課題。1級8,800円、2級7,800円
  • 建築:作文作成代行DX〔経験記述対策〕。1級は施工の合理化・品質管理・建設副産物対策、2級は工程管理・施工計画・品質管理の各3課題で、2級は種別ごと。1級10,800円、2級9,800円

どれも税込で、第一次・第二次のコース(基本受講料12,800円など)に追加するオプションです。料金や内容、募集の状況は変わることがあるので、申込み前に公式サイトで確かめてください。

独学サポート事務局の公式サイトを見る

よくある失敗

管工事で経験記述を準備してしまう

管工事は令和6年度から、自分の経験を書く設問がなくなりました。古い参考書の「経験記述の書き方」ではなく、施工の留意事項や工程表の対策をします。

問題の条件と違う工事で書く

電気・建築は、示された工事や場面について書く形です。自分の得意な工事に寄せすぎて、条件から外れないようにします。2級建築は、自分の受検種別の作業で書きます。

求められた数を書かない

「2つ」「3つ」と指定された数に足りないと、その分の点はもらえません。同じ内容を言い換えて数を合わせるのも避けます。

対策が保護具や「注意する」だけになる

作業の手順や段取り、確認の方法まで書きます。

施工管理技士の記述についてよくある質問

経験記述はなくなったのですか

管工事はなくなりました。電気工事と建築は、自分の工事の概要を書く形がなくなり、示された工事について自分の経験を踏まえて書く形で残っています。土木は、自分が経験した工事の概要を書く形が今も残っています。

職人の経験でも書けますか

示された工事の条件に合わせて、施工管理の立場で課題と対策を書く問題です。職人として段取りや確認をしてきた経験は材料になりますが、作業の手順だけでなく、管理として何をするかまで書きます。

模範解答を丸暗記すればよいですか

条件が毎年変わるので、そのまま当てはまるとは限りません。型を覚えて、条件に合わせて書き換えられるように練習します。

正答は公表されていますか

記述式の正答は公表されていません。マークシートの設問の正答は、試験機関の公式サイトで公表されています。

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