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配管・溶接

ステンレス鋼管のサイズと重さSUS304TPD(JIS G 3448)とSUS304TP(JIS G 3459)の違いとkg/m

建築設備で使うステンレス鋼管には、薄肉の一般配管用ステンレス鋼鋼管(JIS G 3448、SUS304TPD)と、スケジュールで厚さを選ぶ配管用ステンレス鋼鋼管(JIS G 3459、SUS304TP)があります。この記事では、2つのJISとステンレス協会の資料、公共建築工事標準仕様書、メーカーのカタログをもとに、呼び方と外径・厚さ・1mあたりの重さの表、2つの管の違い、同じ呼び方でも厚さが違う溶接管の表、接合方法の決まりをまとめます。

2つのステンレス鋼管の違い

  • 一般配管用(JIS G 3448):記号はSUS304TPDなど。呼び方は「20Su」のように書く。給水・給湯・排水・冷温水・消火用水などの配管用で、8Su〜300Suの17サイズ。肉厚は1サイズに1種類(0.7〜3.0mm)で、溶接で造り、通常は熱処理をしない
  • 配管用(JIS G 3459):記号はSUS304TPなど。呼び方は「50A Sch10S」のように、呼び径とスケジュール(Sch5S・10S・20S・40など)で書く。継目無しか溶接で造り、固溶化熱処理をする

ステンレス協会は、一般配管用ステンレス鋼鋼管を、従来のステンレス鋼鋼管に比べて薄肉の管と説明しています。

一般配管用ステンレス鋼鋼管(SUS304TPD)の寸法と重さ

呼び方外径×厚さkg/m
8Su9.52×0.70.154
10Su12.70×0.80.237
13Su15.88×0.80.301
20Su22.22×1.00.529
25Su28.58×1.00.687
30Su34.0×1.20.980
40Su42.7×1.21.24
50Su48.6×1.21.42
60Su60.5×1.52.20
75Su76.3×1.52.79
80Su89.1×2.04.34
100Su114.3×2.05.59
125Su139.8×2.06.87
150Su165.2×3.012.1
200Su216.3×3.015.9
250Su267.4×3.019.8
300Su318.5×3.023.6

JIS G 3448の寸法の表の値です(mm)。直管の長さは通常4,000mmで、20Su以下にはコイル巻きの管もあります。SUS316TPDは少し重く、たとえば20Suで0.532kg/m、60Suで2.22kg/mです。

13Su〜25Suは銅管と同じ外径で、30Su以上は鋼管(SGP)と同じ外径です。数字が同じでも太さは違い、20Suは外径22.22mm、20Aは27.2mmです。呼び方と外径の対応は配管の呼び径と外径の早見表で説明しています。

配管用ステンレス鋼鋼管(SUS304TP)の寸法と重さ

Sch10S

呼び径外径×厚さkg/m
15A21.7×2.11.03
20A27.2×2.11.31
25A34.0×2.82.18
32A42.7×2.82.78
40A48.6×2.83.19
50A60.5×2.84.02
65A76.3×3.05.48
80A89.1×3.06.43
100A114.3×3.08.32

Sch40

呼び径外径×厚さkg/m
15A21.7×2.81.32
20A27.2×2.91.76
25A34.0×3.42.59
32A42.7×3.63.51
40A48.6×3.74.14
50A60.5×3.95.50
65A76.3×5.29.21
80A89.1×5.511.5
100A114.3×6.016.2

JIS G 3459の寸法の表の値です(mm)。Sch5Sは50Aで60.5×1.65(2.42kg/m)、Sch20Sは50Aで60.5×3.5(4.97kg/m)です。

溶接管は厚さが違うことがある

JIS G 3459では、外径・厚さ・重さは寸法の表によるとしたうえで、溶接鋼管は別の表を使ってもよいとしています。この溶接鋼管の表では、同じ呼び方でも厚さが違うサイズがあります。

呼び方寸法の表溶接鋼管の表
15A Sch10S2.12.0
25A Sch10S2.82.5
50A Sch10S2.83.0
50A Sch5S1.652.0
50A Sch403.94.0

厚さの単位はmmです。日本製鉄の溶接ステンレス鋼管のカタログ(2021年版のJIS準拠)は、溶接鋼管の表の厚さで載っています。たとえば25A Sch10Sは、寸法の表では2.8mm(2.18kg/m)、溶接鋼管の表では2.5mm(1.96kg/m)です。Sch20Sは15A〜100Aで両方の表が同じです。重さを出す前に、使う管の実際の厚さを確かめます。

同じ外径での重さの比較

外径一般配管用Sch10S
34.00.9802.18
48.61.423.19
60.52.204.02
89.14.346.43
114.35.598.32

単位はkg/mです。同じ外径なら、一般配管用はSch10Sの約45〜67%の重さです(展開図ラボの計算)。外径60.5mmの配管用炭素鋼鋼管(SGP 50A)は5.31kg/mです。

重さの計算式とツール

JISでは、SUS304の管の1mあたりの重さを「0.02491 × 厚さ ×(外径 − 厚さ)」(kg/m)で計算しています。0.02491は、円周率 × 7.93 ÷ 1,000を丸めた値で、7.93はJISの基本質量(厚さ1mm・1m²あたりの質量)です(展開図ラボの計算)。SUS316は7.98で計算します。

鋼材の重量計算ツールで丸パイプを選び、材質をステンレスSUS304にして外径と厚さを入れると、同じ式で計算できます。上のリンクは60Su(60.5×1.5)の4m 1本で、2.20kg/m、合計8.82kgです。ツールは丸める前の値で計算するので、JISの表(有効数字3けた)と最後のけたが違うことがあります。

使える圧力

  • JIS G 3448には、使用圧力の決まりはない。JISの2.5MPa・3.5MPaは漏れや耐圧の検査の水圧で、使ってよい圧力ではない
  • ステンレス協会は、継手などとの整合から、一般配管用ステンレス鋼鋼管は2MPa以下で使うことを推奨している
  • メカニカル形管継手の基準(ステンレス協会 SAS322)では、呼び圧力10Kが最高使用圧力1.0MPa、20Kが2.0MPa(20Kは100Suまで)
  • 水道用ステンレス鋼鋼管(JWWA G 115)は、最高使用圧力1.0MPa以下の水道に使う

接合と施工の決まり

公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)令和7年版の2.5.7では、次のようにしています。

  • 60Su以下は、SAS322を満たす継手(プレス式・拡管式などのメカニカル形)で接合する。継手の種類は特記による
  • 75Su以上は、溶接、ハウジング形管継手、フランジのどれかで接合する
  • 溶接は、管の中にアルゴンガスを満たしてからTIG溶接で行う(オーステナイト系は窒素ガスでもよい)。原則は工場で行い、現場はTIG自動円周溶接機を使う
  • 25Su以下は、現場で専用工具を使って曲げてよい。曲げ半径は管径の4倍以上

同じ仕様書では、冷温水・冷却水の配管と、給水・給湯・消火の配管の表に、一般配管用と配管用の両方が載っています。ステンレスの溶接の焼けの取り方はステンレスの焼け取り、TIG溶接はTIG溶接のやり方で説明しています。

よくある間違い

20Suと20Aを同じ太さと考える

20Suは外径22.22mm、20Aは27.2mmです。

呼び方だけで厚さを決める

配管用ステンレス鋼鋼管の溶接管は、同じ呼び方でも厚さが違うことがあります。

JISの試験圧力を使用圧力と考える

JISの水圧の値は検査の試験圧力です。使える圧力は、継手や用途の基準で確かめます。

ステンレス鋼管のサイズについてよくある質問

SUS304TPDとSUS304TPの違いは

SUS304TPDは薄肉の一般配管用(JIS G 3448)、SUS304TPはスケジュールで厚さを選ぶ配管用(JIS G 3459)です。

ステンレス鋼管1mの重さは

一般配管用の20Suで0.529kg、60Suで2.20kgです。配管用の50A Sch10Sは4.02kgです。

ステンレスの密度は

JISの基本質量で、SUS304は7.93、SUS316は7.98です。

一般配管用ステンレス鋼管の定尺は

JIS G 3448では、直管の長さは通常4,000mmです。

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