VP管とVU管の違い塩ビ管の厚さ・設計圧力・使用温度と用途の使い分け
VP管とVU管は、同じ硬質ポリ塩化ビニル管(塩ビ管)で外径も同じですが、厚さと使える圧力が違います。この記事では、JIS K 6741・K 6742、塩化ビニル管・継手協会、積水化学・クボタケミックスの資料、国土交通省の公共建築工事標準仕様書をもとに、厚さの違い、設計圧力と使用温度、用途の使い分け、見分け方をまとめます。
VP管とVU管の違い
- VP:肉厚の管。JIS K 6741の設計圧力は0〜1.0MPa
- VU:薄肉の管。JIS K 6741の設計圧力は0〜0.6MPa
設計圧力は、静水圧と水撃圧を合わせた圧力です(JIS K 6741)。外径はVPもVUも同じです(外径の一覧は配管の呼び径と外径の早見表)。ほかに、中肉のVM管(設計圧力0〜0.8MPa)、耐衝撃性のHIVP管、耐熱性のHT管があります。
厚さの比較
| 呼び径 | VP | VU | VU÷VP |
|---|---|---|---|
| 40 | 3.6 | 1.8 | 0.50 |
| 50 | 4.1 | 1.8 | 0.44 |
| 65 | 4.1 | 2.2 | 0.54 |
| 75 | 5.5 | 2.7 | 0.49 |
| 100 | 6.6 | 3.1 | 0.47 |
| 125 | 7.0 | 4.1 | 0.59 |
| 150 | 8.9 | 5.1 | 0.57 |
| 200 | 10.3 | 6.5 | 0.63 |
厚さの単位はmmで、積水化学の承認図の値です。VU÷VPは展開図ラボの計算です。呼び径100以下では、VUの厚さはVPのおよそ半分、125以上では6割前後です。1mあたりの重さも、VUはVPの0.46〜0.65倍です。
圧力と温度
塩化ビニル管・継手協会の技術資料(アロン化成の参考資料に掲載)では、使い方ごとの圧力と温度を次のようにしています。
- 水道用VP・HIVP(JIS K 6742):使用圧力0.75MPa(静水圧)、常温(5〜35℃)
- 一般VPで水を圧送する場合:設計圧力1.0MPa、常温(5〜35℃)
- 一般VUで水を圧送する場合:設計圧力0.6MPa、常温(5〜35℃)
- VP・VUを無圧の管として使う場合:5〜60℃
- VUを下水の自然流下の管(外圧あり)に使う場合:5〜45℃
高温の排水には、耐熱性のHT管を使います(クボタケミックスの資料では5〜90℃)。
用途の使い分け
公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)令和7年版では、次のように決めています。
- 給水:JIS K 6742 水道用の VP か HIVP(表2.2.6)
- 排水・通気:JIS K 6741 の VP・VU。ただし、VUは屋外埋設用とする(表2.2.8の注)
- 耐火二層管:中の管は VP(表2.2.8)
電気設備工事編では、VUを貫通部のスリーブに使えるとし、防火区画と水密を要する部分には使わないとしています(表2.9.1)。
クボタケミックスの資料では、VPは集合住宅の排水・通気、VUは呼び径100までは主に低層住宅の排水、150以上は商業施設や公共下水道の埋設配管に使われているとしています。
継手もVPとVUで分ける
排水用の継手は、VPにはDV継手、VUにはVUDV継手(VU継手)を使います。塩ビ管の継手の種類と、取り違えたときの事故は塩ビ管の継手の種類で説明しています。
見分け方
JISでは、VPもVUも管の色は灰色で、HIVPは暗い灰青色、HT管は茶色です。VPとVUは色では見分けられないので、管の表示(VP・VUの記号)か、端の厚さで見分けます。呼び径100なら、VPは6.6mm、VUは3.1mmです。
よくある間違い
VUで給水する
公共建築工事標準仕様書では、給水は水道用のVPかHIVPです。
VUを屋内の排水に使う
同じ仕様書では、排水・通気のVUは屋外埋設用です。屋内の扱いは設計図書で確かめます。
VP管なら1.0MPaまで使えると考える
1.0MPaは水撃圧を含めた設計圧力で、水道用の使用圧力(静水圧)は0.75MPaです。
VU管にDV継手を使う
VUにはVUDV継手を使います。DV継手はVPの厚さに合わせてあります。
VP管とVU管についてよくある質問
VP管とVU管の外径は違いますか
同じです。違うのは厚さで、VUはVPのおよそ半分〜6割です。
VU管は何MPaまで使えますか
JIS K 6741の設計圧力は0〜0.6MPaです。
VP管の耐熱温度は
塩化ビニル管・継手協会の技術資料では、無圧の排水なら5〜60℃、水を圧送するなら常温(5〜35℃)です。
VP管とVU管は色で見分けられますか
どちらも灰色なので見分けられません。管の表示か厚さで見分けます。









