VVFケーブルの剥き方と差込形コネクタ剥き取り長さ・差し込みの確認・外し方
VVFケーブルを差込形コネクタでつなぐときは、外装と絶縁被覆を正しい長さで剥き、奥まで差し込んだことを目で確かめるのが基本です。この記事では、JIS C 2813(屋内配線用差込形電線コネクタ)、コネクタ・ストリッパーのメーカーの取扱説明書とカタログ、電気技術者試験センターの技能試験の欠陥の判断基準、電気設備の技術基準をもとに、剥き取り長さ、外装と被覆の剥き方、差し込みの確かめ方、外し方をまとめます。
剥き取り長さはコネクタの表示どおり
JIS C 2813では、差込形コネクタに剥き取り長さを表示し、その長さに剥いて、止まるまで差し込むことを決めています。決まった1つの数値があるわけではなく、使うコネクタの本体に書かれたストリップゲージに合わせるのが正解です。
| 製品 | 剥き取り長さ |
|---|---|
| ニチフ QLX | 11〜13mm |
| ニチフ 細線用 | 7〜8mm |
| WAGO 2273 | 11mm |
各社のカタログ・製品ページの値です。ニチフのQLXはφ1.6・φ2.0の単線用、細線用(QLSQ・QLMC)はφ0.9〜1.2用です。WAGOの2273は0.5〜2.5mm²用なので、φ2.0(3.14mm²)の電線には使えません(展開図ラボの計算)。ホーザンのストリッパーの12mmの目盛も、取扱説明書では「目安」としています。
外装の剥き方
ホーザンのVVFストリッパーの取扱説明書では、外装を次のように剥くとしています。
- ストリッパーをいっぱいに握る。
- わずかに回して、外装に切れ目を入れる。
- 外装がゆるんだら、ハンドルを少しゆるめる。
- 親指で押して、まっすぐ引き抜く。
同じ取扱説明書では、握り込んだまま引くと中の絶縁被覆を傷つけるとしています。外装を剥く長さは、つなぐ器具や箱の大きさで決めます。ホーザンの取扱説明書の目安では、ランプレセプタクルで40〜50mm、露出形コンセントで30〜50mmです。
エコケーブルの外装
電気技術者試験センターは、エコケーブル(EM-EEF)やVVRは、VVF用のストリッパーでは外装がうまく剥けないことがあるとしています。エコ電線に対応した工具では、心線に傷が入るときは切り込みを浅く、刃が滑るときは深く調整します(ジェフコムの取扱説明書)。
絶縁被覆の剥き方
ホーザンのストリッパーでは、絶縁被覆は2本を同時に剥けます。3心なら2本と1本の2回に分けます。国土交通省の公共建築工事標準仕様書(電気設備工事編)でも、絶縁被覆の剥ぎ取りは必要最小限にし、心線を傷つけないように行うとしています。
差し込みと確かめ方
- 曲がった電線はまっすぐに直す。
- ストリップゲージに合わせて被覆を剥く。
- 電線をまっすぐ、突き当たるまで差し込む。
- 透明な部分から、心線が先端まで入っていることを目で確かめる。
- 差込口の下側から、心線の銅が見えていないことを確かめる。
手順1〜4はニチフのカタログの説明で、差込不足は発熱の原因になるとしています。手順4と5は、電気技術者試験センターの技能試験の欠陥の判断基準とも同じで、「コネクタの先端部分を真横から目視して心線が見えないもの」と「コネクタの下端部分を真横から目視して心線が見えるもの」を欠陥としています。
ニチフのQLXは極ごとに押さえばねが独立しているので、1極目にφ1.6、2極目にφ2.0のように、太さの違う電線を同じコネクタに使えるとしています。コネクタは屋内配線用のボックスの中で使い、ボックスに納めるときは、電線の差込口の近くで折り曲げないようにします(ニチフ)。
外し方と再接続
ニチフのカタログでは、電線を外すときは左右に回しながら、まっすぐていねいに引き抜くとしています。再接続するときは、古い電線の導体部分を切って、新しい部分を使います。ニチフの細線用は再接続できません。技能試験では、コネクタの下で電線を切り、新しいコネクタを使うよう案内されています(電気技術者試験センター)。
接続の決まり
電気設備に関する技術基準を定める省令(第7条)では、電線を接続するときは、電気抵抗を増加させず、絶縁性能を低下させず、断線のおそれがないようにするとしています。電気設備の技術基準の解釈(第12条)では、電線の引張強さを20%以上減少させないことや、絶縁効力のある接続器を使うことなどを決めていて、VVF同士の接続にも準用されます。
技能試験の欠陥の基準(参考)
| 場所 | 欠陥になる値 |
|---|---|
| 外装の縦われ | 20mm以上 |
| スリーブ下端の露出 | 10mm以上 |
| スリーブ上端の露出 | 5mm以上 |
| 差込口からの露出 | 2mm以上 |
電気技術者試験センターの欠陥の判断基準の値です。スリーブはリングスリーブ、差込口はねじなし端子の器具の差込口で、引掛シーリングは1mm以上です。これは試験の合否の基準で、同じ資料では、実際の工事では限りなく0mmに近い施工が求められているとしています。
よくある失敗
どのコネクタも12mmで剥く
剥き取り長さはコネクタごとに違います。本体のストリップゲージを確かめます。
剥きすぎて下から銅が見える
差込口の下で心線が見えると、技能試験では欠陥です。剥きすぎたら切り直します。
差し込みが浅い
先端まで入っていないと、接触が悪くなり、発熱の原因になります。
抜いた電線をそのまま差し直す
一度差した部分は切り落とし、新しい部分を剥き直して使います。
VVFの剥き方についてよくある質問
差込形コネクタの剥き取り長さは何mmですか
コネクタごとに違い、ニチフのQLXは11〜13mm、WAGOの2273は11mmです。本体のストリップゲージに合わせます。
差込形コネクタは再利用できますか
ニチフのQLXは、左右に回しながら引き抜いて外せます。再接続するときは、電線の古い導体部分を切って使います。細線用は再接続できません。
φ1.6とφ2.0を同じコネクタに入れてよいですか
ニチフのQLXは、極ごとにばねが独立しているので使えるとしています。ほかの製品は、それぞれの適合電線を確かめます。
外装はどれくらい剥きますか
器具や箱の大きさで決めます。ホーザンの目安では、ランプレセプタクルで40〜50mm、露出形コンセントで30〜50mmです。









