斜めT管(ラテラル)の展開図の書き方枝管の型紙と主管の穴の計算
斜めT管(ラテラル)は、枝管を主管に斜めに付ける継手です。枝管の切断線と、主管にあける穴の両方の型紙が必要になります。この記事では、100A×50Aを45度で付ける例で、計算式と型紙の寸法を説明します。
斜めT管の形
枝管が斜めになると、枝管の切断線は直角のT管より長く伸び、主管の穴は軸方向に長い形になります。主管の半径をR、枝管の半径をr、角度をθ、枝管の円周上の角度をφとすると、枝管の各点が主管に当たる位置は次の式で出ます。
| 求めるもの | 計算式 |
|---|---|
| 枝管の各点の位置 | (√(R² − r² sin²φ)− r cos θ cos φ)÷ sin θ |
| 主管の穴の長さ(軸方向) | 2r ÷ sin θ |
| 主管の穴の幅(円周方向) | 2 × R × sin⁻¹(r ÷ R) |
角度を90度にすると、直角のT管と同じ形になります。
計算例:100A×50A・45度
主管114.3mm、枝管60.5mm、45度で16等分すると、枝管の型紙の高さと主管の穴の位置は次のようになります(型紙の横幅は190.1mm)。
| 点 | 枝管の高さ(mm) | 穴の軸方向位置(mm) | 穴の円周方向位置(mm) |
|---|---|---|---|
| 0 | 60.5 | 14.4 | 0 |
| 1 | 59.9 | 16.4 | 11.7 |
| 2 | 57.5 | 22.7 | 21.9 |
| 3 | 52.1 | 33.5 | 29.2 |
| 4 | 42.5 | 48.5 | 31.9 |
| 5 | 29.0 | 66.2 | 29.2 |
| 6 | 14.7 | 83.2 | 21.9 |
| 7 | 4.0 | 95.5 | 11.7 |
| 8 | 0 | 99.9 | 0 |
点9〜16は、点7〜0と同じ高さで、穴の円周方向位置は反対側(マイナス)になります。主管の穴は、軸方向に85.6mm(60.5 ÷ sin 45°)、円周方向に63.8mmの大きさです。
計算例2:100A×50A・60度
角度を60度にすると、枝管の切込みは浅くなり、穴も短くなります。16等分した点0〜8の値は次のとおりです(点9〜16は左右対称)。
| 点 | 枝管の高さ(mm) | 穴の軸方向位置(mm) | 穴の円周方向位置(mm) |
|---|---|---|---|
| 0 | 34.9 | -1.9 | 0 |
| 1 | 35.0 | 0 | 11.7 |
| 2 | 34.6 | 5.9 | 21.9 |
| 3 | 32.6 | 15.4 | 29.2 |
| 4 | 27.5 | 28.0 | 31.9 |
| 5 | 19.2 | 42.1 | 29.2 |
| 6 | 9.9 | 55.3 | 21.9 |
| 7 | 2.7 | 64.6 | 11.7 |
| 8 | 0 | 67.9 | 0 |
枝管の最大の切込みは35.0mm、主管の穴は軸方向69.9mm(60.5 ÷ sin 60°)、円周方向63.8mmです。60度では、いちばん高い点が点0ではなく点1になります。穴の軸方向位置のマイナスは、交点より手前(鈍角の側)にはみ出す位置です。
角度と主管の穴の長さ
主管の穴の軸方向の長さは、枝管の外径 ÷ sin(角度)です。円周方向の幅は角度によらず同じです。
| 角度 | 枝管50A(60.5)の穴の長さ | 枝管100A(114.3)の穴の長さ |
|---|---|---|
| 30° | 121.0 | 228.6 |
| 45° | 85.6 | 161.6 |
| 60° | 69.9 | 132.0 |
| 75° | 62.6 | 118.3 |
| 90° | 60.5 | 114.3 |
単位はmmです。角度が浅いほど穴は長くなり、枝管の切り口も長く伸びます。たとえば150A×100Aを45度で付けると、枝管の最大の切込みは114.3mm、主管の穴は軸方向161.6mm・円周方向126.2mmになります。
型紙の使い方
- 枝管の型紙を枝管に巻きます。下の直線を残す側(管端から離れた側)に置き、曲線の山が管端の側を向くようにします。点0は、枝管と主管のなす角が開いている側(鈍角の側)の、主管の軸に沿った線に合わせます。
- 主管の穴の型紙は、横の線を主管の軸方向、縦の線を主管の真上の線に合わせて巻き、穴の形をけがきます。
- 穴の位置は、枝管の中心線と主管の中心線の交点から、主管の軸方向に測ります。
直角のT管の考え方はT管(えぐり)の展開図の書き方、同じ径で二股に分かれる形はY管の展開図の書き方で説明しています。
よくある失敗
枝管の点0の位置を間違える
点0は、枝管と主管のなす角が開いている側(鈍角の側)の、主管の軸に沿った線に合わせます。鋭角の側に合わせると、切り口の長い側と短い側が逆になり、主管に合いません。
主管の穴を枝管の外径であけて落ち込む
枝管を主管の外面に載せて溶接する場合は、穴を枝管の内径に合わせて小さくします。外径であけると、枝管が穴の中に落ち込みます。
角度を主管と枝管のどちらから測るか取り違える
ここでいう角度は、主管の軸と枝管の軸がなす角(鋭角の側)です。図面で鈍角の側の角度(135度など)が書かれているときは、180度から引いて使います。
斜めT管についてよくある質問
主管の穴の長さはどう出しますか
軸方向の長さは、枝管の外径 ÷ sin(角度)です。45度で50Aの枝管なら 60.5 ÷ 0.707 = 85.6mmです。
90度にすると普通のT管と同じですか
同じです。計算式で角度を90度にすると、直角のT管のえぐりの式になります。
枝管と主管が同じ太さでも作れますか
作れます。ただし、枝管の切り口が主管の横腹まで回り込むので、切込みが深くなります。同じ径の管を二股に分ける場合は、Y管として作る方法もあります。









