ダクトの平米の出し方周長×長さとエルボ・分岐・レジューサー
ダクトの平米(面積)は、ダクトの長さに周長を掛けて出します。この記事では、国土交通省の「公共建築設備数量積算基準」(令和7年改定)にもとづいて、長さの測り方(中心線と、曲がり・分岐の交点)、長方形ダクトの面積の式、エルボ・分岐・レジューサーの扱い、800×400から分岐する系統の計算例、保温・塗装の数量との関係までをまとめます。見積もりや拾い出しのやり方は会社で違うことがあるので、発注者の積算基準や社内の決まりがあれば、そちらに合わせてください。
ダクトの平米は「長さ×周長」
公共建築設備数量積算基準では、長方形ダクトの数量を、ダクトの長さに周長を掛けた表面積としています。
- 周長=(幅+高さ)×2
- 面積(m²)=周長(m)×長さ(m)
例えば600×400のダクトは周長が(0.6+0.4)×2=2.0mなので、長さ3mなら2.0×3=6.0m²です。800×400なら周長2.4m、400×300なら1.4mです。
| サイズ | 周長 | 1mの面積 |
|---|---|---|
| 300×200 | 1.0m | 1.0m² |
| 400×300 | 1.4m | 1.4m² |
| 500×300 | 1.6m | 1.6m² |
| 600×400 | 2.0m | 2.0m² |
| 800×400 | 2.4m | 2.4m² |
| 1000×500 | 3.0m | 3.0m² |
スパイラルダクトと排煙用の円形ダクトは、面積ではなく口径ごとの長さで数えるとされています。
ダクトの長さの測り方(積算基準)
公共建築設備数量積算基準の第4編 第2章 第2節(ダクト設備)では、ダクトの長さと面積の数え方を次のように決めています。
- ダクトの長さは、ダクト幅の中心線の長さ
- 曲がり部と分岐部は、中心線を延長した直線を仮定して、その交点までの長さ
- 漸小・漸大するダクト(レジューサー)は、変形前後の最大寸法に長さを掛けた面積
- ダンパー(定風量・変風量ユニットを含む)とたわみ継手の部分は、欠除(差し引き)しない
- 吹出口・吸込口に接続するダクトは、接続用ダクトを見込んだ長さ
つまり、エルボやT分岐を1つずつ別に計算するのではなく、図面の中心線を交点まで直線で測っていけば、継手の分も長さに入ります。
エルボ・分岐・レジューサーの扱い
エルボ(曲がり)
エルボは、前後のダクトの中心線を延長した交点までの長さとして、前後の直管に含めます。例えば中心の半径600mmの90°エルボなら、交点まで測った長さは600+600=1,200mmで、中心線の円弧の長さ(600×π÷2=942.5mm)より長く数えることになります(展開図ラボの計算)。
分岐(T・枝)
本管は分岐があってもそのまま中心線の長さで測り、枝のダクトは本管の中心線との交点から測ります。図の例では、枝の400×300は本管の芯から1,200mmです。
レジューサー(漸小・漸大)
レジューサーは、変形前後の大きいほうの寸法で面積を出します。800×400から600×400に絞る長さ400mmのレジューサーなら、800×400の周長2.4m×0.4m=0.96m²です。前後の周長の平均(2.2m)で出すと0.88m²なので、積算基準の数え方のほうが大きくなります(展開図ラボの計算)。
計算例:分岐のある系統の面積
図の系統の面積です。長さはすべて中心線の交点まで測った値です。
| 区間 | 計算(m²) |
|---|---|
| 800×400(曲がりまで) | 2.4×4.0=9.60 |
| 800×400(分岐まで) | 2.4×1.5=3.60 |
| レジューサー | 2.4×0.4=0.96 |
| 600×400 | 2.0×1.1=2.20 |
| 枝 400×300 | 1.4×1.2=1.68 |
| 合計 | 18.04 |
サイズごとにまとめると、800×400が13.2m²(レジューサーを含めると14.16m²)、600×400が2.2m²、400×300が1.68m²です(展開図ラボの計算)。拾い出しでは、サイズごとに長さを合計してから周長を掛けると、計算の手間と間違いが減ります。
保温・塗装の数量も表面積で数える
同じ積算基準では、長方形ダクトの保温の数量と、ダクトの塗装の数量も、ダクトの表面積としています(スパイラルダクトと排煙円形ダクトの保温は口径ごとの長さ)。ダクトの面積を出しておけば、保温や塗装の数量にもそのまま使えます。保温の厚さは配管の保温の厚さにまとめています。
ただし、積算の面積は板の使用量とは違います。はぜや継目の重ね、フランジの分の板は、積算の面積には入っていません。板の重さや板取りを考えるときは、板厚と継目の納まりから別に計算します。ダクトの板厚はダクトの板厚の基準、工法は角ダクトの工法で説明しています。
ダクトの平米でよくある間違い
エルボを円弧の長さで数える
積算基準では、曲がり部は中心線を延長した交点までの長さで数えます。円弧の長さで数えると、基準の数え方より小さくなります。
レジューサーを平均の寸法で数える
漸小・漸大のダクトは、変形前後の最大寸法で数えます。
ダンパーの長さを差し引く
ダンパーやたわみ継手の部分は、ダクトの数量から差し引きません。
周長を幅+高さで止める
周長は(幅+高さ)×2です。600×400なら1.0mではなく2.0mです。
ダクトの平米についてよくある質問
ダクトの平米の計算式は
(幅+高さ)×2×長さです。単位をmにそろえると、そのままm²になります。600×400で長さ3mなら6.0m²です。
エルボの面積はどう出しますか
公共建築設備数量積算基準では、前後のダクトの中心線を延長した交点までの長さに含めて、直管と同じ周長を掛けます。
スパイラルダクトも平米で数えますか
同じ基準では、スパイラルダクトと排煙円形ダクトは口径ごとの長さで数えます。









