角パイプの寸法・重量表正方形・長方形のkg/mと6m1本の重さ
角パイプ(角形鋼管)は、手すり・架台・門扉・フェンスの支柱・鉄骨の小さな部材まで、現場でよく使う鋼材です。この記事では、JIS G 3466(一般構造用角形鋼管)の寸法・単位質量の表をもとに、正方形と長方形のよく使うサイズの重さ(kg/m)、6m1本の重さ、重さの計算式、STKR400・STKR490の意味、建築の柱に使うBCR295との違い、標準長さと寸法の許容差をまとめます。表の数値は、JISの式で1行ずつ計算し直して確かめています。
角パイプの規格
一般の角パイプの規格は、JIS G 3466(一般構造用角形鋼管)です。土木・建築などの構造物に使う角形鋼管で、種類はSTKR400とSTKR490の2つです。
JIS G 3466は2025年4月に改正されています。この記事の表は2021年版の表5・表6の値で、メーカーの現行カタログの値とも一致することを確かめています。
正方形の角パイプの寸法・重量表
| 辺の長さ | 厚さ | 単位質量 | 6m1本の重さ |
|---|---|---|---|
| 40×40 | 1.6 | 1.88 | 11.3 |
| 40×40 | 2.3 | 2.62 | 15.7 |
| 50×50 | 1.6 | 2.38 | 14.3 |
| 50×50 | 2.3 | 3.34 | 20.0 |
| 50×50 | 3.2 | 4.50 | 27.0 |
| 60×60 | 1.6 | 2.88 | 17.3 |
| 60×60 | 2.3 | 4.06 | 24.4 |
| 60×60 | 3.2 | 5.50 | 33.0 |
| 75×75 | 2.3 | 5.14 | 30.8 |
| 75×75 | 3.2 | 7.01 | 42.1 |
| 75×75 | 4.5 | 9.55 | 57.3 |
| 100×100 | 2.3 | 6.95 | 41.7 |
| 100×100 | 3.2 | 9.52 | 57.1 |
| 100×100 | 4.5 | 13.1 | 78.6 |
| 100×100 | 6.0 | 17.0 | 102.0 |
| 125×125 | 3.2 | 12.0 | 72.0 |
| 125×125 | 4.5 | 16.6 | 99.6 |
| 125×125 | 6.0 | 21.7 | 130.2 |
| 150×150 | 4.5 | 20.1 | 120.6 |
| 150×150 | 6.0 | 26.4 | 158.4 |
| 150×150 | 9.0 | 38.2 | 229.2 |
| 200×200 | 6.0 | 35.8 | 214.8 |
| 200×200 | 9.0 | 52.3 | 313.8 |
辺の長さ・厚さはmm、単位質量はkg/m、6m1本の重さはkgです。単位質量はJIS G 3466(2021年版)の表5の値で、6m1本の重さは単位質量×6mの参考値です。表5には、このほか80×80、90×90、175×175や、250×250以上のサイズもあります。
長方形の角パイプの寸法・重量表
| 辺の長さ | 厚さ | 単位質量 | 6m1本の重さ |
|---|---|---|---|
| 50×20 | 1.6 | 1.63 | 9.8 |
| 50×20 | 2.3 | 2.25 | 13.5 |
| 60×30 | 1.6 | 2.13 | 12.8 |
| 60×30 | 2.3 | 2.98 | 17.9 |
| 60×30 | 3.2 | 3.99 | 23.9 |
| 75×45 | 2.3 | 4.06 | 24.4 |
| 75×45 | 3.2 | 5.50 | 33.0 |
| 100×50 | 1.6 | 3.64 | 21.8 |
| 100×50 | 2.3 | 5.14 | 30.8 |
| 100×50 | 3.2 | 7.01 | 42.1 |
| 100×50 | 4.5 | 9.55 | 57.3 |
| 125×75 | 3.2 | 9.52 | 57.1 |
| 125×75 | 4.5 | 13.1 | 78.6 |
| 150×100 | 3.2 | 12.0 | 72.0 |
| 150×100 | 4.5 | 16.6 | 99.6 |
| 150×100 | 6.0 | 21.7 | 130.2 |
| 200×100 | 4.5 | 20.1 | 120.6 |
| 200×100 | 6.0 | 26.4 | 158.4 |
JIS G 3466(2021年版)の表6の値です。表6には、このほか50×30、75×20、80×40、90×45、100×20、100×40、125×40、150×75、150×80、200×150などもあります。2辺の長さの合計が同じなら、正方形でも長方形でも重さは同じになります(60×60と80×40、100×100と125×75など)。
25角・30角はJISの表にない
JIS G 3466の表は、正方形が40×40から、長方形が50×20からです。25×25や30×30のような小さい角パイプは、JISの表にはありません。市販されている小径の角パイプは、メーカーの社内規格の製品が多く、重さもJISの式とは合わないことがあります。小径のものは、使うメーカーのカタログの値で確かめてください。
角パイプの重さの計算式
JIS G 3466では、単位質量を次の式で計算し、有効数字3けたに丸めるとしています(鋼の密度は1cm³あたり7.85g)。表5・表6の単位質量も、この式で求めた値です。
単位質量(kg/m)= 0.0157 × t ×(A + B − 3.287 × t)
tは厚さ、AとBは辺の長さ(いずれもmm)です。3.287tの部分は、角の丸み(外側で厚さの2倍)を考えに入れた値です。
計算例
- 50×50×2.3:0.0157 × 2.3 ×(100 − 7.560)= 3.338 → 3.34kg/m。6mなら約20.0kg。
- 100×50×2.3:0.0157 × 2.3 ×(150 − 7.560)= 5.143 → 5.14kg/m。
- 100×100×3.2:0.0157 × 3.2 ×(200 − 10.518)= 9.520 → 9.52kg/m。6mなら約57.1kg。
角を直角として計算すると少し重く出る
断面を「2 × 厚さ ×(長い辺 + 短い辺 − 2 × 厚さ)」で計算すると、角を直角としているぶん、JISの表より少し重くなります。50×50×2.3なら3.44kg/m(表は3.34kg/m)、100×50×3.2なら7.21kg/m(表は7.01kg/m)です。鋼材の重量計算ツールの角パイプもこの直角の式なので、材料の注文や荷重の計算では、JISやメーカーの表の値を使ってください。計算の考え方は鋼材の重量計算の方法で説明しています。
STKR400とSTKR490の違い
| 種類 | 引張強さ | 降伏点または耐力 |
|---|---|---|
| STKR400 | 400N/mm²以上 | 245N/mm²以上 |
| STKR490 | 490N/mm²以上 | 325N/mm²以上 |
STKRの数字は、引張強さの下限の値です。STKR490は炭素(C)の上限が0.18%と、STKR400(0.25%)より低く、ケイ素(Si)とマンガン(Mn)の上限も決められています。
建築の柱に使うBCR295との違い
建物の柱に使う角形鋼管には、BCR295(建築構造用冷間ロール成形角形鋼管)やBCP235・BCP325(冷間プレス成形)があります。日本鉄鋼連盟の資料では、いずれも国土交通大臣の認定品です。
| 項目 | STKR | BCR295 |
|---|---|---|
| 記号の数字の意味 | 引張強さ | 降伏点 |
| 角の丸み(外側) | 2t | 2.5t |
| 厚さのマイナス許容差 | 10% | 0.3mm |
| □150×150×6の重さ | 26.4kg/m | 26.2kg/m |
数字はどちらも下限の値(N/mm²)です。tは厚さで、STKRの角の丸みは「通常」、BCR295は「標準値」です。STKRの厚さの許容差は、厚さ3mm以上の溶接管の値です。BCRは角の丸みが大きいので、重さの式も違います(0.0157 × t ×(A + B − 3.716 × t))。同じ寸法でも規格によって表の重さが違うので、表を混ぜて使わないようにします。BCR・BCPは、化学成分や降伏比、シャルピー吸収エネルギーなども決められていて、溶接性や粘り強さをSN材と同じ程度にしています。
標準長さと寸法の許容差
JIS G 3466の標準長さは、6m、8m、10m、12mです。長さの許容差はプラス側は決めず、マイナスは0です。メーカーによっては6mを定尺とし、それより長いものは相談としています。
| 項目 | 許容差 |
|---|---|
| 辺の長さ(100mm以下) | ±1.5mm |
| 辺の長さ(100mm超) | ±1.5% |
| 厚さ(3mm未満) | ±0.3mm |
| 厚さ(3mm以上) | ±10% |
| 隣り合う面の角度 | 90°±1.5° |
| 曲がり | 全長の0.3%以下 |
JIS G 3466(2021年版)の表7の値です(厚さは溶接管の値)。辺の長さの許容差があるので、角パイプどうしを差し込んだり、金物に納めたりするときは、実物の寸法を測ってから加工します。
ステンレスの角パイプ
機械構造用のステンレス鋼管の規格(JIS G 3446)は、寸法を受渡当事者間の協定によるとしていて、角パイプの寸法・重量の表はありません。ステンレスの角パイプは、メーカーのカタログの値を使います。ステンレスは鋼より少し重く、日鉄ステンレス鋼管のカタログでは、SUS304の基本質量を7.93(鋼は7.85)としています。
よくある間違い
計算式の重さを注文や荷重に使う
角を直角とした式では、JISの表より数%重く出ます。材料の手配や荷重の計算は、規格表の値を使います。
STKRとBCRの表を混ぜる
同じ□150×150×6でも、STKRは26.4kg/m、BCR295は26.2kg/mです。使う材料の規格の表を見ます。
小径の角パイプをJISの表で調べる
25角や30角はJISの表にありません。メーカーのカタログで確かめます。
角パイプの寸法・重量についてよくある質問
50角の角パイプの重さは
JIS G 3466の表で、50×50×1.6は2.38kg/m、50×50×2.3は3.34kg/m、50×50×3.2は4.50kg/mです。6m1本なら、2.3mmで約20.0kgです。
100×50の角パイプの重さは
100×50×2.3は5.14kg/m、100×50×3.2は7.01kg/mです。6m1本なら、それぞれ約30.8kg、約42.1kgです。
角パイプの定尺は何mですか
JIS G 3466の標準長さは6m、8m、10m、12mです。
STKR400とSTKR490はどう違いますか
数字は引張強さの下限で、STKR400は400N/mm²以上、STKR490は490N/mm²以上です。降伏点もSTKR490の方が高く、325N/mm²以上です。









