パイプのえぐりの型紙の作り方管の組み合わせ別のえぐり深さ早見表
枝管を主管に突き当てて溶接するときは、枝管の先に主管の丸みに合わせた「えぐり」を入れます。この記事では、えぐりの型紙を紙で作る手順と、よく使う管の組み合わせのえぐりの深さの早見表を紹介します。
えぐりの型紙の形
型紙を枝管に巻いて線を写すと、主管の丸みにぴったり合う切断線になります。型紙の横幅は枝管の外径 × π、いちばん深いところの深さは、主管の半径をR、枝管の半径をrとして R − √(R² − r²)です。各点の高さの出し方はT管(えぐり)の展開図の書き方で説明しています。
えぐりの深さの早見表(外径どうし)
| 主管 | 枝管 | えぐりの深さ(mm) | 型紙の横幅(mm) |
|---|---|---|---|
| 50A(60.5) | 50A(60.5) | 30.3 | 190.1 |
| 80A(89.1) | 50A(60.5) | 11.8 | 190.1 |
| 80A(89.1) | 80A(89.1) | 44.6 | 279.9 |
| 100A(114.3) | 50A(60.5) | 8.7 | 190.1 |
| 100A(114.3) | 65A(76.3) | 14.6 | 239.7 |
| 100A(114.3) | 80A(89.1) | 21.4 | 279.9 |
| 100A(114.3) | 100A(114.3) | 57.2 | 359.1 |
| 150A(165.2) | 80A(89.1) | 13.0 | 279.9 |
| 150A(165.2) | 100A(114.3) | 23.0 | 359.1 |
| 150A(165.2) | 150A(165.2) | 82.6 | 519.0 |
| 200A(216.3) | 100A(114.3) | 16.3 | 359.1 |
| 200A(216.3) | 150A(165.2) | 38.3 | 519.0 |
同じ太さどうし(同径)では、えぐりの深さは管の半径と同じになり、V字に近い深い形になります。
型紙の高さの表(12分割)
枝管が50A(外径60.5mm)の場合の、各点の高さです。主管が80Aの場合と、同じ50Aの場合を並べています。
| 点 | 基準線からの距離(mm) | 主管80Aの高さ(mm) | 主管50Aの高さ(mm) |
|---|---|---|---|
| 0 | 0 | 0 | 0 |
| 1 | 15.8 | 2.6 | 4.1 |
| 2 | 31.7 | 8.5 | 15.1 |
| 3 | 47.5 | 11.8 | 30.3 |
| 4 | 63.4 | 8.5 | 15.1 |
| 5 | 79.2 | 2.6 | 4.1 |
| 6 | 95.0 | 0 | 0 |
| 7 | 110.9 | 2.6 | 4.1 |
| 8 | 126.7 | 8.5 | 15.1 |
| 9 | 142.5 | 11.8 | 30.3 |
| 10 | 158.4 | 8.5 | 15.1 |
| 11 | 174.2 | 2.6 | 4.1 |
| 12 | 190.1 | 0 | 0 |
同じ太さどうしの型紙(右の列)は、45度の斜め切りを2つ合わせた形と同じ高さになります。同径のT管は、枝管を主管の軸に対して左右に45度ずつ切ったのと同じ切り口だからです。斜め切りの高さの出し方はパイプの斜め切りの展開図で説明しています。
紙で型紙を作る手順
- 枝管の円周(外径 × π)の長さの紙を用意し、横に12等分か16等分の線を引きます。
- それぞれの線に、下の基準線から計算した高さの点を打ちます。点0と真ん中の点は高さ0で、ここが枝管がいちばん短くなる、えぐりのいちばん深いところです。4分の1と4分の3の点がいちばん高くなります。
- 点をなめらかにつないで、切り取ります。
- 枝管に巻き、紙の端どうしを突き合わせてテープで止めます。下の基準線を残す側(管端から離れた側)に置き、山が管端の側を向くように巻きます。逆にすると形が上下逆になり、主管に合いません。
- いちばん深いところが主管の軸の方向になるように向きを合わせて、切断線をけがきます。
手で点を計算するのが手間なときは、ツールで型紙を原寸で印刷すれば、そのまま巻いて使えます。
注意
ここでの深さは、枝管の外面が主管の外面に乗る形で計算しています。厚肉管や、主管に穴をあけて差し込む場合は、どの面どうしを合わせるかで寸法が変わります。開先をとる場合は、溶接施工要領に合わせて調整してください。
よくある失敗
型紙を上下逆に巻く
えぐりの型紙は、上下を逆にすると形が変わります。下の基準線を残す側、山を管端の側に向けて巻きます。
いちばん深いところの向きがずれる
型紙のいちばん深いところ(点0と真ん中の点)は、主管の軸の方向に合わせます。向きが90度ずれると、深いところと浅いところが入れ替わり、主管に乗りません。
紙の端が重なったり、すき間があいたりする
型紙の横幅が枝管の円周と合っていないと、巻いたときに端が重なったりすき間があいたりします。外径 × πの長さで作り、端どうしを突き合わせて止めます。
えぐりの型紙についてよくある質問
えぐりの深さはどうやって計算しますか
主管の半径をR、枝管の半径をrとして、R − √(R² − r²)です。100A × 50Aなら8.7mmです。
型紙は何分割で作ればいいですか
50A程度なら12分割で形は出せます。同じ太さどうしのように深いえぐりや、太い管では、16分割以上にすると線がなめらかになります。
厚い管のときは型紙を変えますか
この記事の型紙は、枝管の外面が主管の外面に乗る形で計算しています。厚肉管で内面どうしを合わせる場合や、開先をとる場合は、施工要領に合わせて調整します。









