円錐の展開図の書き方おうぎ形の中心角の求め方と計算例
円錐の展開図は、側面の「おうぎ形」と底面の「円」でできています。おうぎ形の半径と中心角さえ分かれば、コンパスと分度器で描けます。この記事では、中心角の求め方を、母線が分かっている場合と高さが分かっている場合の2通りで説明します。
円錐の展開図は「おうぎ形+円」
円錐の側面を1本の線で切り開くと、おうぎ形になります。おうぎ形の半径は、円錐の頂点から底面のふちまでの斜めの長さ(母線)です。そして、おうぎ形の弧は底面の円のまわりにぴったり巻きつくので、弧の長さと底面の円周は同じ長さになります。
中心角の求め方
底面の半径をr、母線の長さをlとすると、中心角は次の式で出ます。
| 求めるもの | 計算式 |
|---|---|
| 中心角 | 360° × r ÷ l |
| 母線の長さ(高さhが分かっているとき) | l = √(r² + h²) |
| 弧の長さ | 2 × π × r(底面の円周と同じ) |
| 側面積 | π × l × r |
中心角の式は、「おうぎ形の弧の長さ = 底面の円周」から出ています。半径lの円の円周2πlのうち、2πrの分だけを使うので、中心角は360°のうち r ÷ l の割合になります。
計算例1:母線12cm・底面の半径4cmの円錐
母線が分かっていれば、そのまま式に入れるだけです。
| 求めるもの | 計算 | 値 |
|---|---|---|
| 中心角 | 360° × 4 ÷ 12 | 120° |
| 側面積 | π × 12 × 4 | 48π ≒ 150.8cm² |
| 底面積 | π × 4² | 16π ≒ 50.3cm² |
| 表面積 | 48π + 16π | 64π ≒ 201.1cm² |
計算例2:底面の直径100mm・高さ120mmの円錐
工作や板金では、母線ではなく高さで寸法が決まっていることがよくあります。その場合は、先に母線の長さを出します。
| 求めるもの | 計算 | 値 |
|---|---|---|
| 母線の長さ | √(50² + 120²) | 130mm |
| 中心角 | 360° × 50 ÷ 130 | 138.5° |
| 弧の長さ | π × 100 | 314.2mm |
| おうぎ形の両端の間の長さ(弦) | 2 × 130 × sin(138.5° ÷ 2) | 243.1mm |
弦の長さは、分度器がないときに役立ちます。半径130mmの円をかき、円周上に2点を243.1mm離してとれば、その間が中心角138.5°のおうぎ形になります。
展開図の描き方
- コンパスを母線の長さ(例2なら130mm)に開き、円をかきます。
- 円の中心から半径を1本引き、分度器で中心角(138.5°)をはかって、もう1本の半径を引きます。
- 2本の半径と弧で囲まれたおうぎ形が側面です。
- 弧のまん中に接するように、底面の円(半径50mm)をかきます。
- 組み立てる場合は、おうぎ形の片側の半径に5〜10mmののりしろを付けます。
- 板金で板厚がある場合は、板厚の中心の寸法で計算します。くわしくは円錐台の展開図の記事を見てください。
大きな円錐や、正確な型紙が必要なときは、円錐の展開図ツールに底面の直径と高さを入れると、おうぎ形を原寸で印刷できます。
先がとがっていない円錐(円錐台)の場合
ホッパーやバケツのように、先を切り落とした形は円錐台といいます。展開図はおうぎ形からさらに小さいおうぎ形を切り抜いた形になり、外側と内側の2つの半径を計算します。計算式と例は円錐台の展開図の計算式と書き方で説明しています。上と下の円の中心がずれた形は、おうぎ形にならないので偏心円錐台の展開図の書き方を見てください。









