展開図は何分割がいい?12分割と24分割で変わる精度
展開図を描くとき、円周を何分割するかで迷うことがあります。分割を細かくするほど正確になりますが、けがきの手間は増えます。この記事では、分割数でどれくらい差が出るのかを数値で比べます。
パイプの型紙は、分割数で寸法は狂わない
パイプの斜め切りやエビ管の型紙は、円周を等分した点の位置で切込み高さを計算します。点の位置は円周に沿った長さで測るので、分割数を変えても各点の数値そのものは正確です。
差が出るのは、点と点のあいだを曲線でつなぐところです。分割が粗いと、点のあいだの曲線を目分量で描く部分が長くなり、描く人によって線がぶれます。
| 分割数 | 点の間隔(100A 外径114.3mm) |
|---|---|
| 12分割 | 29.9 mm |
| 16分割 | 22.4 mm |
| 24分割 | 15.0 mm |
点の間隔が20〜30mmなら、手でなめらかにつないでも大きくは外れません。点と点を直線で結んでしまうと、100Aを45度に切る型紙では、いちばん外れるところで12分割なら約1.9mm、16分割なら約1.1mm、24分割なら約0.5mmずれます。現場のけがきでは12〜16分割がよく使われます。型紙を印刷する場合は、ツールが点のあいだも計算して描くので、分割数は表の見やすさで選んでかまいません。
三角形展開法は、分割長のとり方で全長が変わる
偏心円錐台や角丸のように三角形展開法で作図するものは、事情が違います。円周の分割長を、点どうしを結ぶ直線(弦)の長さでとると、分割が粗いほど円周が短く出ます。下の表は、弦でとった場合の不足です。
| 分割数 | 円周に対する長さ | 直径600mmでの不足 |
|---|---|---|
| 12分割 | 98.86% | 約21.5 mm |
| 16分割 | 99.36% | 約12.1 mm |
| 24分割 | 99.71% | 約5.4 mm |
| 48分割 | 99.93% | 約1.3 mm |
直径600mmの円を12分割の弦でつなぐと、1周で約21mm短くなります。この差は、そのまま展開図の合わせ目のすき間になります。分割長を「円周 ÷ 分割数」(π × 直径 ÷ N)でとれば、分割数が少なくても全長は円周と同じになります。
目安:手で描くなら12〜24、印刷するなら24以上
| 作図のしかた | 分割数の目安 |
|---|---|
| パイプの型紙を手でけがく | 12〜16分割 |
| 三角形展開法を手で描く | 16〜24分割(分割長は円周 ÷ 分割数でとる) |
| ツールで印刷・DXF出力する | 24〜48分割 |
手で三角形展開法を描く場合、分割を増やすと三角形の数が増えて、つなぐたびの誤差が積み重なります。分割を増やしすぎず、最後に合わせ目の長さを確かめて調整するのが現実的です。展開図ラボのツールは分割長を円周 ÷ 分割数でとっているので、分割数で全長は変わりません。分割数を増やすほど、点のあいだの曲線がなめらかになります。
よくある失敗
三角形展開法で、分割長を弦でとる
円周の分割長を点どうしの直線でとると、1周が円周より短くなり、合わせ目にすき間ができます。分割長は π × 直径 ÷ 分割数でとります。
手で描くのに分割を増やしすぎる
三角形展開法を手で描く場合、分割を増やすと三角形の数が増え、つなぐたびの誤差が積み重なります。16〜24分割にとどめ、最後に合わせ目の長さで確かめます。
点を直線で結んで切る
パイプの型紙は、点と点をなめらかな曲線でつなぎます。直線で結ぶと、12分割の100Aでは山の近くで約1.9mm外れます。
展開図の分割数についてよくある質問
パイプの型紙は何分割がいいですか
手でけがくなら12〜16分割がよく使われます。点の間隔が20〜30mmなら、なめらかにつなげば大きく外れません。
分割数を増やすと寸法は正確になりますか
パイプの型紙では、各点の高さは分割数によらず正確です。分割を増やすと、点のあいだを目分量で描く部分が短くなり、線のぶれが小さくなります。
ツールで印刷するときの分割数は
ツールは点のあいだも計算して描くので、分割数は寸法表の見やすさで選んでかまいません。DXFで使うなら24〜48分割が目安です。









